市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日経平均は103円台を付けた円安を好感し大幅反発 売買代金は3日ぶりに2兆円台を回復

日本株式市場

1.概況
本日の日本市場はフィッシャーFRB副議長が米メディアのインタビューで9月の利上げの可能性を否定しなかったことから早期の利上げが改めて意識されドル円が103円台を付け円安に振れたことから大幅反発となりました。132円高の16,857円で寄り付き前場は16,800円台で推移した日経平均は、後場に入り上げ幅を190円余りまで広げ16,900円台を付ける場面もありましたが、16,900円を超えたところでは上値が重く結局162円高の16,887円で取引を終えています。日経平均が大幅高となるなか東証1部の売買代金は2兆2045億円となり2兆円台を3日ぶりに回復しています。また、新興市場では東証マザーズ指数と日経ジャスダック平均がともに3日続伸となっています。

2.個別銘柄等
メガバンクが大きく上げました。三菱UFJフィナンシャルグループ(8306)と三井住友フィナンシャルグループ(8316)がともに4%を超える上昇となったうえ、みずほフィナンシャルグループ(8411)も4%近く上げています。昨日にしっかりだった自動車株も一段の円安を受けて本日も買いを集めました。なかでもマツダ(7261)が4.8%高と大きく上昇しています。材料が出たところでは外資系証券が強気の投資判断を付けたミネベア(6479)が11.1%高と急伸しています。一方、円安で輸出関連に買いが入るなか食品や医薬品、小売りなどの内需ディフェンシブ銘柄には下げるものが目立ちました。ヤクルト(2267)や味の素(2802)、ローソン(2651)、良品計画(7453)などが年初来安値を更新したほか、Jフロントリテイリング(3086)やニトリホールディングス(9843)なども大きく下げる場面がありました。医薬品ではアステラス製薬(4503)や塩野義製薬(4507)が軟調となっています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
円安を追い風に日経平均は16,900円手前の水準まで戻しています。このため節目の17,000円回復への期待も高まりますが、7月と8月に二度に渡って16,940円どころで上値を押さえられているだけに、日経平均がその水準をすんなりと抜けられるかが17,000円トライに向けてのポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)


中国株式市場

上海市場は小幅続伸 香港市場は小幅反落

上海総合指数:3,085.49(+10.81)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):22,955.97(-60.14)

1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は小幅に続伸となりました。売りが先行した上海総合指数ですが、証券当局が11月に深センと香港の相互取引を開始すると発表したことや、来週の主要20カ国・地域(G20)首脳会議への期待が支えとなり底堅さをみせるとプラスに転じました。結局、上海総合指数は0.4%近く上昇して取引を終えています。

<香港市場>
ハンセン指数は小幅に反落しています。上昇してスタートしたハンセン指数は米国の早期利上げが意識されるなか、上値が重く昨日の終値を挟んで小幅に揉み合う展開となっていましたが、日本時間16時前からやや下げ幅をやや広げる展開となっています。日本時間16時時点で金融株指数が上昇する一方で、商工業株指数と公益事業株指数、不動産株指数が下げ、商工業株指数は1%を超える下落となっています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場では、中間決算が大幅減益となった中国不動産大手のエバーグランド (中国恒大・03333)が7%近く下落しています。また、冴えない業績が引き続き嫌気され食品のティンイー (康師傅・00322)も大幅安となっています。さらに昨日までの3日で8%超上昇していた反動で不動産のリソーシズランド (華潤置地・01109)が売られています。

一方で中間決算が大幅増益となったうえ、特別配当の実施を発表した銀行のBOCホンコン (中銀香港・02388)が4%近く上昇しています。値嵩の大手銀行のエイチエスビーシー (HSBC・00005)は2%超上昇し、1銘柄でハンセン指数を60ポイント以上押し上げています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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