マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は材料に乏しいなか小幅に高安まちまち 日本市場では任天堂の動向に注目
NYダウ: 18526.14 ▼11.98 (9/7)
NASDAQ: 5283.93 △8.02 (9/7)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は材料に乏しいなか小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は反落となったものの、ナスダック総合株価指数は続伸となりました。下落して始まったダウ平均は昼過ぎに60ドル安余りまで売られると、その後下げ幅を縮めたものの結局11ドル安の18,526ドルと4日ぶりに反落して取引を終えています。また、S&P500株価も0.3ポイント安の2,186ポイントと3日ぶりの反落となっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は8ポイント高の5,283ポイントと4日続伸となり、前日に続いて史上最高値を更新しています。
2.経済指標等
米地区連銀経済報告(ベージュブック)で米連邦準備理事会(FRB)は、米経済は大半の地区で穏やかな拡大が続いたとの認識を示し前回の評価を維持しました。また、大統領選挙が一部企業の経済活動に影響を与えるとの認識も示されました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち情報技術や不動産、エネルギー、電気通信サービスなどの7業種が上げました。一方で生活必需品や公益事業、素材などの4業種が下げ、生活必需品は1%近い下落となっています。
4.個別銘柄動向
業績見通しを上方修正したハードディスクのウェスタン・デジタル(WDC)が急伸したほか、8月の旅客輸送実績が好調だった格安航空会社最大手のサウスウエスト航空(LUV)や、米テキサス州西部で資源埋蔵地域を発見したと発表した石油・ガス大手のアパッチ(APA)が大幅高となっています。また、新製品の発表会を開催し新型のiPhoneを発表したアップル(AAPL)は小幅に上げて取引を終えています。一方で業績見通しが慎重と受け止められた食品のゼネラル・ミルズ(GIS)が大きく下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い1.54%となりました。ドル円は101円台後半での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場でダウ平均が反落となったことや、やや円安となっているもののドル円が引き続き101円台での推移となっていることから本日の日本市場は軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が引けで節目の17,000円や200日移動平均線(昨日時点で17,008円)を昨日に引き続き維持できるかがポイントとなりそうです。また、アップルの新製品の発表会で新型iPhone向けにスーパーマリオの新作スーパーマリオ・ランを配信することを明らかにした任天堂(7974)の動向が注目されます。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)