市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

大幅な米株安を受け日経平均300円近い大幅反落

日本株式市場

1.概況
本日の日経平均は292円安の1万6672円と大幅に反落しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。先週末の米国市場でこれまでハト派(低金利政策の維持に積極的)と考えられてきたローゼングレンボストン連銀総裁が早期利上げに前向きな発言を行ったことで米長期金利が急上昇し、ダウ平均は400ドル近い大幅安となりました。こうしたなか日経平均は217円安の1万6748円と反落して寄り付きました。前場の日経平均は一時下げ幅を160円余りまで縮める場面がありましたが、10時半過ぎから徐々に下げ幅を広げると結局前場を257円安で引けました。後場に入ると一段安となった日経平均は13時過ぎに364円安と本日の安値をつけました。その後大引けにかけてやや値を戻した日経平均ですが292円安と8月3日に308円安となって以来の大きな下げ幅となりました。東証1部の売買代金は1兆7913億円と2兆円を下回る低水準でした。東証33業種はすべて値下がりしました。中でも鉱業と鉄鋼がともに3%を超える大幅安となっています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は売買代金トップの任天堂(7974)から11位の日産自動車(7201)まですべて下落しました。そのうち任天堂、ソフトバンクグループ(9984)、リクルートホールディングス(6098)、ソニー(6758)、キヤノン(7751)はいずれも3%以上下落しました。中でもリクルートホールディングスは6%近い大幅安となっています。材料が出たところでは、先週末の大引け後に決算を発表した居酒屋チェーンの鳥貴族(3193)が4.5%高と大きく上昇しました。平成28年7月期の営業利益が前期比42%増と大幅に増加したほか、今期予想も22%超の大幅増益見込みと発表したことが好感されました。同じく先週末の大引け後に決算発表を行ったスマートフォン向けゲームなどを手がけるエイチーム(3662)は今期の業績を大幅な増収増益見込みと発表したことで3%近く上昇しています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
大幅な米株安を受け日経平均は反落しました。来週に連邦公開市場委員会(FOMC)の開催を控えていることから、利上げを巡る思惑で今週も米経済指標やFRB高官の発言に注目が集まりそうです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

上海市場は大幅続落 香港市場は大幅反落

上海総合指数:3,021.98(-56.88)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):23,444.92(-654.78)

1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は、中国人民銀行による人民元の対ドルレートの基準値が大幅な元安に設定されたことや、中国証券当局が企業の上場や再編の管理強化を発表したことが嫌気され大幅続落となりました。大きく下落して始まった上海総合指数は一時2.6%安まで下げ幅を広げ節目の3,000ポイントを割り込む場面もありましたが、3,000ポイントを割り込んだところで下げ渋ると引けにかけてやや持ち直し1.8%安で取引を終えています。

<香港市場>
ハンセン指数は大幅反落となっています。ハト派とみられていた米ボストン連銀総裁の早期利上げに前向きな発言を受けての米株安と米長期金利上昇を嫌気して節目の24,000ポイントを割り込んで大きく下落してスタートしたハンセン指数は、一時3%安近くまで下げ幅を広げると、その後も安値圏で推移しています。日本時間16時時点で4業種全てが下げ、なかでも不動産株指数と金融株指数が3%を超える下落となっています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場はハンセン指数採用の50銘柄のうち48銘柄が下落するなどほぼ全面安となっています。なかでもアップルに音響部品を供給するAACテクノロジー (瑞声科技・02018)が6%を超す下げとなり、ハンセン指数採用銘柄で下落率トップとなっています。また、米国の早期利上げ懸念が再燃したことでニューワールド・デベロップメント(新世界発展・00017)やサンフンカイプロパティーズ (新鴻基不動産・00016)といった香港系の不動産株が大幅に下落しています。

さらに値嵩株のコンストラクションバンク (中国建設銀行・00939)と通信大手のチャイナモバイル (中国移動・00941)、インターネットサービスのテンセント (騰訊控股・00700)も大きく下げ、この3銘柄でハンセン指数を200ポイント以上押し下げています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

バックナンバー


マネックスレポート一覧

当社の口座開設・維持費は無料です。口座開設にあたっては、「契約締結前交付書面」で内容をよくご確認ください。
当社は、本書の内容につき、その正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではございません。
提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更または削除されることがございます。当社は本書の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。本書の内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。内容に関するご質問・ご照会等にはお応え致しかねますので、あらかじめご容赦ください。

利益相反に関する開示事項

当社は、契約に基づき、オリジナルレポートの提供を継続的に行うことに対する対価を契約先金融機関より包括的に得ておりますが、本レポートに対して個別に対価を得ているものではありません。レポート対象企業の選定は当社が独自の判断に基づき行っているものであり、契約先金融機関を含む第三者からの指定は一切受けておりません。レポート執筆者、ならびに当社と本レポートの対象会社との間には、利益相反の関係はありません。