マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は早期の利上げ観測が後退し大幅高 日本市場は米国株高で反発か
NYダウ: 18325.07 △239.62 (9/12)
NASDAQ: 5211.89 △85.98 (9/12)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は、金融緩和の解除は慎重に進めるべきだとしたブレイナードFRB理事や、現状の金融政策が適切だと述べたミネアポリス連銀総裁の講演での発言を受けて早期の利上げ観測が後退し大幅反発となりました。下落して始まったダウ平均ですが、しばらくしてプラスに転じるとその後は上げ幅を広げる展開となり、取引終盤には270ドル高余りまで買われる場面もありました。結局ダウ平均は239ドル高の18,325ドルと4日ぶりに反発して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も85ポイント高の5,211ポイントと3日ぶりの反発となっています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げ、なかでも電気通信サービスと生活必需品が2%近く上昇しています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄はデュポン(DD)を除く29銘柄が上げました。なかでもウォルマート・ストアーズ(WMT)とプロクター・アンド・ギャンブル(PG)、アップル(AAPL)、コカコーラ(KO)、ビザ(V)が2%を超える上昇となったほか、シスコシステムズ(CSCO)とインテル(INTC)も2%近く上げています。ダウ平均構成銘柄以外では韓国サムスン電子のプリンター事業を買収すると発表したヒューレット・パッカード(HPQ)が大幅高となり、ラプター・ファーマシューティカルズ(RPTP)を8億ドルで買収すると発表したアイルランドのバイオ製薬のホライズン・ファーマ(HZNP)が急伸しています。ラプター・ファーマシューティカルズも買収価格にさや寄せする格好で急騰しました。一方で8月の旅客輸送実績が悪化したアメリカン航空(AAL)が小幅に下げています。
5.為替・金利等
長期金利は早期の利上げ観測が後退し0.01%低い1.66%となりました。ドル円は円高に振れ101円台後半での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高を受けて反発でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が昨日に割り込んだ25日移動平均線(昨日時点で16,754円)を回復できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)