市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

ダウ平均は2日間で90ドル超下落 円高もあり日経平均は下落してのスタートか

NYダウ: 18120.17  ▼3.63 (9/19)
NASDAQ: 5235.03  ▼9.54 (9/19)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
先週末の米国市場は欧州株安を受けた売りが波及した格好で反落しました。米司法省がドイツ銀行に対して住宅ローン担保証券(MBS)の不正販売に関わったとして巨額な和解金を求めたと報じられ、金融株を中心に欧州株は軒並み下落しました。欧州株安を受けて取引開始後まもなくから下げ幅を広げたダウ平均は、午後に入って一時下げ幅を140ドル超まで広げました。その後ダウ平均はやや値を戻したものの結局88ドル安の18,123ドルと反落して取引を終えました。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数も5ポイント安の5,244ポイントと反落したものの下落率はダウ平均の0.5%に対して0.1%と小さくなりました。
昨日の米国市場は、連邦公開市場委員会(FOMC)などの重要イベントを前に様子見となり小幅に続落しました。NAHB住宅市場指数が市場予想を上回ったことや原油価格の反発を受け一時は上げ幅を130ドル超まで広げたダウ平均ですが、買いが一巡すると徐々に上げ幅を縮めてマイナスに転じました。その後プラス圏で推移する時間帯もありましたが結局ダウ平均は3ドル安の18,120ドルと小幅に続落して取引を終えました。ナスダック総合指数は9ポイント安の5,235ポイントとこちらも小幅に続落しました。

2.経済指標等
先週末に発表された経済指標のうち、8月の消費者物価指数(CPI)は食品とエネルギーを除いたコア指数が前年同月比2.3%の上昇と市場予想を上回って前月から伸びが大きくなりました。また、9月のミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)は89.8と前月から横ばいで市場予想を下回りました。
昨日発表された9月のNAHB住宅市場指数は65と市場予想の60を大幅に上回って前月から改善し11ヶ月ぶりの高水準となりました。

3.業種別動向
先週末の業種別S&P500株価指数は公益事業とヘルスケアのみが上昇し残る9業種は下落しました。中でも金融とエネルギーの下げが大きくなりました。
昨日の業種別S&P500株価指数は不動産や公益事業など5業種が上昇した一方で電気通信サービやヘルスケアなど6業種が下げました。

4.個別銘柄動向
先週末の米国市場ではダウ平均構成銘柄のうち23銘柄が下落しました。中でも経営幹部が航空機エンジンの出荷が見通しを下回ると示唆したと伝わったユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)が最大の下落率となりました。また、原油価格の下落を受けシェブロン(CVX)やエクソン・モービル(XOM)も売られました。一方で7-9月期の売上高見通しを引き上げたインテル(INTC)は3%超上昇しました。
昨日の米国市場では先週1週間で10%を超える上昇となっていたアップル(AAPL)に利益確定売りが出て1%を超える下げとなりました。一方でアナリストが投資判断を引き上げたゼネラルモーターズ(GM)や新製品を発表した小型カメラのゴープロ(GPRO)が上昇しました。

5.為替・金利等
先週末の米国市場で長期金利は前日比横ばいの1.69%となりました。ドル円は一時102円台半ば近くまで円安に振れました。昨日の米国市場で長期金利は前日比0.02%高い1.71%となりました。ドル円は円高に振れ、朝方は101円80銭台で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
ダウ平均が2日間で90ドル超下げたことに加え、ドル円が円高に振れていることから本日の日経平均は下落してのスタートが予想されます。日銀の金融政策決定会合の結果発表を明日に控えるなか売り一巡後に買い戻しが見られるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)

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