市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日経平均27円安と小幅に反落 明日はお昼頃発表の金融政策決定会合の結果に最大限の注目を

日本株式市場

1.概況
本日の日経平均は27円安の1万6492円と小幅に反落しました。一方でTOPIXやJPX日経400は上昇しました。先週末と昨日の2日間でダウ平均が90ドル超下落したこと、またドル円が101円台後半まで円高に振れたことを受け日経平均は116円安の16,403円と反落して寄り付きました。ただ、日銀の金融政策決定会合を明日に控えるなか日経平均は寄り付きが1日の安値となると徐々に下げ幅を縮め、9時半過ぎに一時プラスに転じました。その後日経平均は再び小幅安で推移したあとプラスに転じると上げ幅を拡大しまもなく72円高と本日の高値をつけました。結局前場を18円高で終えた日経平均は、後場に入ると上げ幅を縮めて13時頃にマイナスに転じました。その後は小幅なマイナス圏でのもみ合いとなり、結局27円安で大引けをむかえました。東証1部の売買代金は2兆749億円と活況の目安とされる2兆円を上回りました。東証33業種は2%を超える上昇となった電気・ガス業など22業種が上昇しました。一方で鉱業や鉄鋼など11業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は上昇が目立ちました。売買代金トップの任天堂(7974)が0.9%高となったほか、メガバンク3行やトヨタ自動車(7203)、ソニー(6758)などがそれぞれ上昇しました。また、新型iPhoneの販売が好調との報道を背景に通信各社の株が買われました。ソフトバンクグループ(9984)が1.1%高となったほか、NTT(9432)、KDDI(9433)、NTTドコモ(9437)がそれぞれ上昇しました。一方、ユニクロなどを展開するファーストリテイリング(9983)は5.4%の大幅安となりました。日銀が日経平均連動型ETFの購入を減らしTOPIX連動型ETFにシフトするのではないかと一部で報じられことから日経平均への寄与度が大きい同社の株が売られました。ファーストリテイリングは日経平均を71円ほど引き下げています。材料が出たところでは、シートベルトやエアバッグなどを提供するタカタ(7312)が11.6%の大幅安となりました。同社の再生手法について法的整理も選択肢として浮上していると報じられたことが嫌気されました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
TOPIXが0.4%高と続伸した一方でファーストリテイリングが足を引っ張った日経平均は27円安と反落しました。いよいよ明日のお昼頃に日銀の金融政策決定会合の結果発表が行われます。市場では追加金融緩和の実施を予想する声と、金融政策の総括のみで今回は緩和を見送るとの指摘とで予想が分かれており、どちらの結果になっても株価や為替が大きくことが予想されます。発表時刻は未定ですが、過去に追加金融緩和が決定された場合は12時台後半から13時台後半にかけて発表が行われており発表時間が遅くなればなるほど市場の緩和発表期待が高まりやすいとみられます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

上海市場と香港市場ともに小幅反落

上海総合指数:3,023.00(-3.05)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):23,521.40(-29.05)

1.概況
<中国本土市場>
昨日連休明けの上海総合指数は中国人民銀行の資金供給などが好感され0.8%近く上昇しました。その反動から本日の上海総合指数は小幅に反落となりました。買いが先行した上海総合指数ですが、材料に乏しいなかしばらくしてマイナスに転じると小幅安で揉み合う展開となりました。引けにかけてやや持ち直した上海総合指数は結局、0.1%安とほぼ横ばいで取引を終えています。

<香港市場>
昨日連休明けのハンセン指数は大幅に上昇しましたが、本日のハンセン指数は小幅に反落しています。米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策発表を控えているなか、昨日大きく上昇したことで利益確定売りが出て下落して寄り付いたハンセン指数はまもなく約0.7%安まで売られました。しかし、今週のFOMCで利上げが見送られるとの見方が一定の下支えとなり、買い戻されるとその後は小安い水準での揉み合いとなっています。日本時間16時時点で公益事業株指数と金融株指数が小幅に上昇している一方、不動産株指数及び商工業株指数がわずかに下げています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場では、アップル(AAPL)の続落を受けて、アップルに音響部品を供給するAACテクノロジー (瑞声科技・02018)が2%超値下がりしています。また、カジノのサンズチャイナ(金沙中国・01928)やギャラクシー・エンターテインメント(銀河娯楽・00027)も揃って軟調に推移しています。さらに、英政府が親会社の中国広核集団(CGN)が出資する原子力発電所の新設計画を承認したと発表したことから買いが先行した国有原発大手のCGNパワー (中国広核電力・01816)ですが、マイナスに転じると小幅に安く推移しています。

一方で、特段の材料がないもののインダコマシャルバンク (中国工商銀行・01398)が1%超の上昇でハンセン指数構成銘柄で上昇率トップとなっています。また、深セン・香港両市場の相互取引の準備が最終段階に入ったとの観測からホンコンエクスチェンジ (香港証券取引所・00388)が1%超上昇しています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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