マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は様子見となるなか3日ぶりに小幅反発 日本市場は昼ごろ発表の金融政策決定会合の結果に注目
NYダウ: 18129.96 △9.79 (9/20)
NASDAQ: 5241.35 △6.33 (9/20)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は、日銀の金融政策決定会合や米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を翌日に控え様子見となるなか3日ぶりに小幅反発となりました。朝方は100ドル以上上昇する場面もあったダウ平均ですが、買い一巡後に上値が伸び悩むと引けにかけて上げ幅を急速に縮め結局9ドル高の18,129ドルとなりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も6ポイント高の5,241ポイントとなっています。
2.経済指標等
8月の米住宅着工件数は年率換算で前月比5.8%減の114万2千戸と3カ月ぶりに減少し市場予想を下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちヘルスケア、生活必需品など5業種が上げました。一方でエネルギーや素材、公益事業などの6業種が下げています。
4.個別銘柄動向
不正な営業行為に関する米議会証言で最高経営責任者が謝罪したウェルズ・ファーゴ(WFC)が投資判断の引き上げもあって堅調となったほか、配送料の引き上げを発表した貨物のフェデックス(FDX)も買われました。また、アイルランドの製薬大手アラガン(AGN)が買収を発表した米バイオ製薬のトビラ・セラピューティクス(TBRA)が急騰しています。一方でアラガンは買収価格が割高との見方から下げています。四半期決算と同時に発表した利益率見通しが慎重と受け止められた住宅のレナー(LEN)も大きく下落しています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%低い1.69%となりました。ドル円は101円台後半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は日銀の金融政策決定会合の結果発表を昼ごろに控え様子見のスタートとなりそうです。今回の金融政策決定会合では金融政策の総括的な検証が行われていますが、それを踏まえて日銀がマイナス金利の深堀といった追加緩和や、マイナス金利の副作用に配慮した国債購入の柔軟化などに踏み切るのか、それとも新たな金融政策の枠組みの提示に止まるのかが注目され、その結果を受けてマーケットが乱高下しそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)