市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日経平均は薄商いのなか209円安と大幅続落 明日は9月末権利確定銘柄の権利付き最終日

日本株式市場

本日の日経平均は209円安の1万6544円と大幅に続落しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。先週末の米国市場でダウ平均は利益確定売りに押され131ドル安と反落しました。米国株安を受け日経平均は46円安と続落して寄り付きました。本日の日経平均は寄り付きが1日の高値となるとその後は1日を通して徐々に下げ幅を拡大しました。先週日銀の金融政策決定会合を通過し、じわじわと円高が進行するなど買い材料に乏しいなかで日経平均は寄り付き後も徐々に下げ幅を拡大し前場を141円安で引けました。後場寄り後しばらくは前引け水準での推移となった日経平均ですが、黒田日銀総裁が講演の中で「追加金融緩和はマイナス金利の深掘りと長期金利操作目標の引き下げが中心的な手段になる」などと述べたと伝わったことで銀行株が売られたことなどから14時半頃から下げ幅を拡大しました。日経平均は一時239円安の1万6514円と1万6500円の節目に近づく場面がありましたがその後はやや持ち直して大引けをむかえました。東証33業種は医薬品、繊維製品の2業種のみが上昇し残る31業種は下落しました。情報・通信業、小売業、食料品などの内需ディフェンシブセクターは比較的小幅な下げにとどまったものの、保険業、鉱業、空運業は2%超の下げとなりました。東証1部の売買代金は1兆6944億円と9月13日以来約2週間ぶりの低水準となっています。

2.個別銘柄等
新型iPhoneの販売が低調などと伝わったことで、関連銘柄に売りが広がりました。ジャパンディスプレイ(6740)が7.4%安となったほか、村田製作所(6981)が3.3%安、アルプス電気(6770)が4%安などとなっています。また、映画「君の名は。」の大ヒットを受け8月下旬から先週末まで株価が2割近く上昇していた東宝(9602)は、本日は1.2%安と7日ぶりに反落しました。また、米有力ベンチャーキャピタルの幹部が注目していると語ったと報じられたことを受け、LINE(3938)が5%近く上昇しました。一方でTDK(6762)は6.3%安と大幅に下落しました。外資系証券が投資判断を引き下げたことが嫌気されました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
買い材料に乏しいなか日経平均は大幅続落となり25日移動平均線(本日時点で1万6718円)を割り込みました。明日の日本時間午前中にクリントン氏とトランプ氏の両大統領候補によるテレビ討論が予定されています。クリントン氏が有利に進めていられるとみられる大統領選ですが、テレビ討論でトランプ氏が巻き返すようなことになれば警戒感から株安が進む可能性があるとみられ波乱材料として注目されます。なお、明日は9月末権利確定銘柄の権利付き最終日となっています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

上海市場と香港市場ともに大幅続落 上海総合指数は節目の3,000ポイント割れ

上海総合指数:2,980.43(-53.47)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):23,397.56(-288.92)

1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は10月1日からの国慶節の大型連休を前に買い手控えムードが強いなか、南京市が住宅の購入規制を強化したことや中国人民銀行が公開市場操作を通じて資金を吸収したことなどが嫌気され大幅続落となりました。下げ幅を徐々に広げる展開となった上海総合指数は引けにかけて一段安となり1.8%近く下落し、節目の3,000ポイントを割り込んで取引を終えています。

<香港市場>
ハンセン指数は大幅に続落となっています。先週末の欧米株安や原油安を受けて下落して寄り付いたハンセン指数は一時持ち直す場面もみられたものの、本土市場の下落が重石となり後場に入り再び下げ幅を広げ1%以上下落する展開となっています。日本時間16時時点で4業種全てが下げ、なかでも不動産株指数と商工業株指数が1%を超える下落となっています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場では、新型スマートフォン「iPhone 7」の販売減速を受けてアップルに音響部品を供給するAACテクノロジー (瑞声科技・02018)が4%以上下落し、ハンセン指数構成銘柄で下落率トップとなっています。また、南京の住宅購入規制が嫌気され中国不動産最大手のチャイナバンカ (万科企業・02202)やリソーシズランド (華潤置地・01109)、チャイナオーバーシー (中国海外発展・00688)などが下げています。原油安を受けてシノペック (中国石油化工・00386)やシノック(中国海洋石油・00883)などのエネルギー株も下落しています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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