マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場はテレビ討論会でクリントン候補が優位を保ったとの見方から反発 日本市場は配当落ちもあり反落か
NYダウ: 18228.30 △133.47 (9/27)
NASDAQ: 5305.71 △48.22 (9/27)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は第1回の米大統領選候補のテレビ討論会で民主党のヒラリー・クリントン候補が優位を保ったとの見方から3日ぶりに反発しました。寄り付き直後は下落する場面もあったダウ平均ですが、大きく下げることなく底堅さをみせると徐々に上げ幅を広げ午後は高値圏で堅調に推移しました。結局ダウ平均は133ドル高の18,228ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も48ポイント高の5,305ポイントとなっています。
2.経済指標等
7月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数の20都市圏住宅価格指数は前年比で5.0%上昇したものの、市場予想は下回りました。一方で9月のコンファレンスボードが発表した米消費者信頼感指数は104.1となり、市場予想を上回って2007年8月以来の高水準となっています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げました。そのなかでも情報技術が1%を超える上昇となったほか、一般消費財・サービスと金融も1%近く上げています。一方で公益事業と不動産、エネルギーの3業種が下げ、公益事業は1%以上の下落となっています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄はウォルト・ディズニー(DIS)を除く29銘柄が上げました。なかでもマイクロソフト(MSFT)とIBM(IBM)、ナイキ(NKE)が2%近く上げたうえ、増配と自社株買いを発表したアメリカン・エキスプレス(AXP)も1%以上上昇しています。ダウ平均構成銘柄以外では医療機器のボストン・サイエンティフィック(BSX)が買収を発表した同業のエンドー・チョイス・ホールディングス(GI)が買収価格にさや寄せする格好で急騰しています。一方で6-8月期の決算は大幅増益だったものの、9-11月期の見通しが物足りないとの見方から金融データ会社のファクトセット・リサーチ・システムズ(FDS)が大幅安となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.03%低い1.55%となりました。ドル円は100円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高となる一方でドル円が円高となるなど強弱材料が入り混じる格好となるなか本日の日本市場は配当落ちの影響(日経平均で約115円)もあって反落でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が引けで節目の16,500円を維持できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)