マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は利益確定売りで反落 日本市場は小動きでのスタートか
NYダウ: 18253.85 ▼54.30 (10/3)
NASDAQ: 5300.87 ▼11.13 (10/3)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は先週末に大きく上げた反動で利益確定売りが出て反落となりました。下落して始まったダウ平均は取引開始後しばらくして100ドル安余りまで売られるとその後も軟調な展開が続きました。引けにかけてやや持ち直したダウ平均ですが結局54ドル安の18,253ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も11ポイント安の5,300ポイントとなっています。
2.経済指標等
9月の米ISM製造業景況感指数は51.5と好不況の境目とされる50を2カ月ぶりに回復し市場予想を上回りました。また、9月の米新車販売台数も年率換算で1776万台となり市場予想を上回っています。一方で8月の米建設支出は前月比0.7%減となり増加を見込んでいた市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げ、不動産、公益事業が1%を超える下落となりました。一方で電気通信サービスと素材、資本財・サービスの3業種が上げています。
4.個別銘柄動向
掘削船契約の早期打ち切りを受けたと明らかにしたトランスオーシャン(RIG)が大幅安となったほか、不正営業が問題となっていることで米イリノイ州が取引を1年間停止すると伝わったウェルズ・ファーゴ(WFC)が軟調でした。一方で同業への身売りで合意したと発表したアウトドア用品小売りチェーンのカベラス(CAB)や、英資産運用のヘンダーソン・グループと合併すると発表した資産運用大手ジャナス・キャピタル・グループ(JNS)が急伸しました。7-9月期の出荷台数が前期比7割余り多い約2万4500台だったと発表した電気自動車メーカーのテスラ・モーターズ(TSLA)と、米グーグルが買収を検討していると伝わったツイッター(TWTR)も大幅高となっています。
5.為替・金利等
長期金利はISM製造業景況感指数の改善を受けて0.03%高い1.62%となりました。ドル円はやや円安に振れ101円台半ばで推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株安となる一方でドル円がやや円安となるなど強弱材料が入り混じる格好となっていることから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか昨日に2兆円を大きく割り込んだ東証1部の売買代金に回復がみられるのかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)