マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
円安進行を受け日経平均136円高と続伸 大隅教授のノーベル賞受賞を受け関連株の一角が大幅高に
- 概況
本日の日経平均は136円高の1万6735円と続伸しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日米国市場は下落しましたが、ISM製造業景況指数が市場予想を上回る改善を見せたことなどから円安ドル高が進んだことを受け、日経平均は62円高と続伸して寄り付きました。寄り付き後に一段の円安が進んだことが好感され、日経平均は徐々に上げ幅を広げると前場を145円高とその時点の高値で終えました。後場寄りはやや上げ幅を縮めたものの、その後再び上げ幅を拡大すると14時頃に148円高と1日の高値をつけました。その後日経平均は利益確定売りが出たのか上げ幅を縮める場面がありましたが引けにかけて急速に上げ幅を拡大して高値圏で取引を終えました。東証1部の売買代金は1兆7528億円と引き続き低水準でした。また、東証33業種は鉄鋼や銀行業、精密機器など26業種が上昇しました。一方で電気・ガス業、不動産業など7業種が小幅に下げています。
- 個別銘柄動向等
東証1部の売買代金トップに入った任天堂(7974)を除いて売買代金上位銘柄は概ね上昇しました。トヨタ自動車(7203)や三菱UFJ(8306)といった主力銘柄が2%近く上昇したほか、小野薬品工業(4528)は5%超上昇しました。財務省ががん細胞を攻撃する免疫治療薬「オプジーボ」の価格引き下げ提案を行うと報じられましたが、引き下げ幅が想定以下にとどまるとして同薬品を手がける小野薬品の株が買われたようです。その他材料が出たところでは、大隅良典教授のノーベル医学・生理学賞受賞を受けバイオ株の一角が賑わいました。コスモ・バイオ(3386)や医学生物学研究所(4557)がストップ高となっています。一方で外資系証券が投資判断を引き下げた野村不動産(3231)、東急不動産(3289)、住友不動産(8830)といった大手不動産の一角が軟調でした。
【VIEW POINT: 明日への視点】
円安進行を好感して日経平均は続伸しました。日経平均は25日移動平均線(本日時点で1万6737円)あたりにあり、明日以降明確に上抜けできるかどうかという点が意識されそうです。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)
中国株式市場の市況概況は9月30日をもちまして終了とさせていただきました。今までご愛読いただきありがとうございました。