マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
日経平均83円高と3日続伸し25日と200日の移動平均線を回復 今夜は米ISM非製造業指数の発表に注目
- 概況
本日の日経平均は83円高の1万6819円と上昇し3日続伸しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日FRB高官が利上げに前向きな発言をしたことなどから米国株は下落しましたが、ドル円が102円台後半まで円安に振れたことを受け日経平均は52円高と続伸して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に一旦マイナスに沈む場面がありましたがすぐに切り返すとその後は徐々に上げ幅を拡大し、前場を94円高とその時点の高値圏で終えました。後場に入ると日経平均は前場終値付近の狭い値幅でもみ合いとなりました。後場の高値は1万6844円、安値は1万6809円と値幅はわずか35円となりました。結局小幅高で取引を終えた日経平均は、狭い値幅の中で商いも膨らまず東証1部の売買代金は1兆8878億円と3営業日続けて2兆円に達しませんでした。東証33業種は保険業やゴム製品、輸送用機器など22業種が上昇しました。一方で繊維製品や水産・農林業など11業種が下げています。
- 個別銘柄動向等
売買代金上位銘柄は概ね堅調でした。任天堂(7974)が2%超上昇したほかトヨタ自動車(7203)、三菱UFJ(8306)、日立(6501)、三井住友(8316)などがいずれも上昇しました。一方で東京電力ホールディングス(9501)は3.3%安と軟調でした。同社社長が「国の救済措置を受けることなく福島の責任を全うしたい」と発言したと伝わり、今後の費用負担増加を懸念する売りが出たようです。その他材料が出たところでは、うどん店チェーンなどを展開するトリドール(3397)が6.5%の大幅高となりました。9月の既存店売上高が前年同月比5%増と堅調だったことが評価されました。一方、東京靴流通センター等を展開するチヨダ(8185)は中間期および通期の業績予想を下方修正したことが嫌気され7%超の大幅安となりました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は3日続伸し、25日移動平均(1万6740円)および200日移動平均(1万6734円)をそれぞれ上回りました。今夜の米国市場ではISM非製造業景況指数および雇用統計の先行指標であるADP雇用統計が発表されます。ISM非製造業指数は8月分で大きく悪化し、利上げ見送りの一因になったとみられます。先に発表された製造業指数は9月分で大きく改善し、非製造業指数の動向にも大きな注目が集まっています。前月から大きな改善となれば円安ドル高、横ばいや悪化であれば円高ドル安圧力が働きやすいとみられます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)
中国株式市場の市況概況は9月30日をもちまして終了とさせていただきました。今までご愛読いただきありがとうございました。