マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は米ISM非製造業景況感指数の改善を好感して反発 日本市場は米国株高と円安で続伸か
NYダウ: 18281.03 △112.58 (10/5)
NASDAQ: 5316.02 △26.36 (10/5)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は米ISM非製造業景況感指数の改善や原油価格の上昇を好感して3日ぶりの反発となりました。上昇して始まったダウ平均は上げ幅を広げるとその後も堅調に推移し取引終盤には150ドル高近くまで買われる場面もありました。引けにかけてやや弱含んだダウ平均ですが結局112ドル高の18,281ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も26ポイント高の5,316ポイントとなっています。
2.経済指標等
9月の米ISM非製造業景況感指数は57.1と前月の51.4から改善し市場予想を大きく上回りました。また、8月の米製造業受注も前月比0.2%増となり減少を見込んでいた市場予想を上回りました。一方で9月のADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数は15万4千人増となり市場予想を下回っています。さらに8月の米貿易収支は407億ドルの赤字となり市場予想を上回る赤字となっています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち金融やエネルギー、素材、資本財・サービスなど7業種が上げ、金融とエネルギーは1%を超える上昇となっています。一方で4業種が下落し、不動産と電気通信サービスが2%近く下げています。
4.個別銘柄動向
目標株価の引き上げを受けてアマゾン・ドット・コム(AMZN)が買われ上場来高値を更新しました。また、通期の業績予想を上方修正したビール・ワイン大手のコンステレーション・ブランズ(STZ)や、決算で売上高などが市場予想を上回った種子・農薬製品大手のモンサント(MON)、傘下の企業がドイツ大手からペット向けワクチン事業を買収すると発表した製薬のイーライ・リリー(LLY)などが堅調でした。一方でツイッター(TWTR)を買収すると伝わっているセールス・フォース・ドット・コム(CRM)が大幅安となりました。ツイッター買収が企業価値の毀損につながるとの指摘が嫌気されました。
5.為替・金利等
長期金利は米ISM非製造業景況感指数の改善を受けて年内の利上げ観測が高まったことから0.02%高い1.70%となりました。ドル円は一段と円安が進み103円台半ばで推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高に加え、円安が進んでいることから本日の日本市場は続伸でのスタートが予想されます。こうしたなか25日移動平均線と200日移動平均線を昨日に一気に抜けてきた日経平均が上値を伸ばし17,000円の節目回復となるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)