マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
日経平均円安進行を好感し79円高と4日続伸も1万7000円を前にやや上値重い
- 概況
本日の日経平均は79円高の1万6899円と上昇し4日続伸しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日発表された米国のISM非製造業指数が市場予想を大幅に上回って前月から改善したことで改めて早期利上げが意識され、日経平均は94円高と続伸して寄り付きました。日経平均は上げ幅を一時は150円超まで広げて1万7000円に迫る場面もありましたがそのあたりの水準では上値が重く、徐々に上げ幅を縮めると結局前場を96円高とほぼ寄り付きと同水準で終えました。日経平均は昨日同様後場に入ると狭い値幅でのもみ合いとなりました。引けにかけてやや上げ幅を縮めた日経平均は、1日の安値圏での大引けとなりました。東証1部の売買代金は1兆8673億円と昨日とほぼ同水準で、2兆円に達しませんでした。東証33業種は3%前後の上昇となった鉱業や保険業など28業種が上昇しました。一方でサービス業やその他製品など5業種が下げています。
- 個別銘柄動向等
東証1部の売買代金トップに入った任天堂(7974)は反落したものの、その他の売買代金上位銘柄は概ね堅調でした。トヨタ自動車(7203)や三菱UFJ(8306)、三井住友(8316)、みずほ(8411)などはいずれも上昇しています。材料が出たところでは、昨日の大引け後に中間期の決算発表を行った無印良品などを展開する良品計画(7453)は3%安と軟調でした。6-8月の3ヶ月間の経常利益や純利益が前年同期比で減益となったことなどが嫌気されたようです。また、富士通(6702)が6%近い大幅高となりました。パソコン事業を中国のパソコンメーカー「レノボ」と統合する方向で進めていると報じられ、事業の合理化が期待されて買われたようです。
【VIEW POINT: 明日への視点】
米経済指標の大幅改善を好感した円安進行を受け日経平均は4日続伸となりました。本日は欧州中央銀行(ECB)の政策理事会議事要旨が公表されます。一部ではECBが量的緩和(QE)の段階的縮小を検討していると報じられていることから、議事要旨の内容が注目されます。また、本日の大引け後にセブン&アイ・ホールディングス(3382)と阪急・阪神百貨店を展開するエイチ・ツー・オーリテイリング(8242)の両社が資本業務提携すると発表しました。明日のマーケットの反応が注目されます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)