マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は米雇用統計の発表を控え様子見で小幅に高安まちまち 日本市場は円安で続伸スタートか
NYダウ: 18268.50 ▼12.53 (10/6)
NASDAQ: 5306.85 ▼9.17 (10/6)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は米雇用統計の発表を翌日に控え様子見となるなか小幅に高安まちまちとまりました。米雇用統計の発表を前に目先の利益を確定する売りが出て120ドル安近くまで売られたダウ平均ですが、ECB副総裁が量的緩和の縮小を否定すると持ち直しました。その後、米雇用統計の発表を控え様子見となるなか午後は前日終値近辺で揉み合う展開となり、結局ダウ平均は12ドル安の18,268ドルと反落して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も9ポイント安の5,306ポイントとなっています。一方でS&P500株価指数は1ポイント高の2,160ポイントと続伸となっています。
2.経済指標等
先週一週間の新規失業保険申請件数は前週比5千件減の24万9千件となり増加を見込んでいた市場予想を下回り改善となりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちヘルスケアや電気通信サービス、資本財・サービスなど4業種が下げました。一方で素材や情報技術、不動産、エネルギーなどの7業種が上げています。
4.個別銘柄動向
投資判断の引き下げを嫌気してアメリカン・エキスプレス(AXP)が4%近い下落となりダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました、また、市場予想を下回る通期の業績見通しを発表したウォルマート・ストアーズ(WMT)も3%を超える下げとなり、アメリカン・エキスプレスとウォルマート・ストアーズの2銘柄でダウ平均を30ドル以上押し下げています。ダウ平均構成銘柄以外ではウォルト・ディズニー(DIS)やインターネット検索のグーグルが買収提案をしないと報じられたツイッター(TWTR)が20%安と急落しています。一方で同業大手のKLAテンコール(KLAC)の買収を断念したと発表した半導体製造装置大手のラムリサーチ(LRCX)は財務負担が軽減されるとの見方から大幅高となっています。さらに9月の既存店売上高が前年同月比で増えた婦人衣料・雑貨のエル・ブランズ(LB)が堅調でした。
5.為替・金利等
長期金利は新規失業保険申請件数の予想に反する改善を受けて年内の利上げが意識され0.03%高い1.73%となりました。ドル円は104円近辺での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は104円近辺での推移となっている円安を受けて続伸でのスタートが予想されます。米雇用統計の発表を控えた週末で様子見となりやすいなか日経平均が上値を伸ばして節目の17,000円を試すような展開となるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)