マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
日経平均重要指標の発表前に様子見広がり39円安と小幅に反落 今夜は21時半発表の雇用統計に注目
- 概況
本日の日経平均は39円安の1万6860円と小幅に下落し、5日ぶりに反落しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。昨日の米国市場が高安まちまちで支援材料になりにくいなか、日経平均は昨日まで4日続伸し450円近く上昇したことから利益確定売りが先行し、15円安と小幅に反落して寄り付きました。今夜に米雇用統計の発表を控えていること、また日本市場は3連休の週末ということからか、前場の日経平均は高値が4円安、安値が46円安と非常に狭い値幅でのもみ合いで方向感の出ない展開となりました。前場を30円安で終えた日経平均は後場に入るとやや下げ幅を広げると、14時前に78円安と1日の安値をつけました。日経平均は引けにかけてやや値を戻し、小幅安での大引けとなりました。東証1部の売買代金は1兆6559億円の低水準でした。東証33業種は海運業やゴム製品、鉱業など13業種が上昇しました。一方で小売業や不動産業など20業種が下げています。
- 個別銘柄動向等
昨日の大引け後に資本業務提携を発表したセブン&アイ・ホールディングス(3382)とエイチ・ツー・オー リテイリング(8242)ですが、本日の株価は明暗が分かれた格好となりました。外資系証券による投資判断引き下げがあったセブン&アイ・ホールディングスは5.1%の大幅安となった一方で、提携効果への期待からエイチ・ツー・オー リテイリングは3%高としっかりでした。バルチック海運指数の上昇を好感して本日は海運株の一角が堅調でした。日本郵船(9101)が5%近く上昇したほか、商船三井(9104)やNSユナイテッド海運(9110)も3%前後上昇しました。また、総務省が「実質ゼロ円」での販売を規制した方針に対し違反があったとして、NTTドコモ(9437)、KDDI(9433)、ソフトバンクグループ(9984)などに行政指導を行う方針を固めたと報じられ、3社は揃って軟調でした。
【VIEW POINT: 明日への視点】
米国の重要指標発表前であること、3連休を控えていることから日経平均は様子見地合いとなりました。日本時間今夜21時半に、米雇用統計が発表されます。年内に利上げが行われるかどうかの重要な判断材料とみられることから、引き続き高い注目が集まっています。また、雇用統計発表後にフィッシャーFRB副議長、ブレイナードFRB理事などのFRB高官の発言も予定されており、今後の金融政策についてどのような発言を行うかによっても為替市場が大きく反応する可能性がありそうです。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)