マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は中国の貿易統計の低迷を受けて下落 日本市場は小動きでのスタートか
NYダウ: 18098.94 ▼45.26 (10/13)
NASDAQ: 5213.33 ▼25.69 (10/13)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は中国の貿易統計の低迷を受けて世界的な景気先行き不透明感が嫌気され下落しました。下げて始まったダウ平均は昼前に180ドル安余りまで売られましたが、節目の18,000ドルを割り込んだこともあって買い戻しが入ると徐々に下げ幅を縮める展開となりました。結局ダウ平均は45ドル安の18,098ドルと反落して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も25ポイント安の5,213ポイントとなり3日続落となっています。
2.経済指標等
先週一週間の新規失業保険申請件数は前週比横ばいの24万6千件となり増加を見込んでいた市場予想に反して悪化しませんでした。また、9月の米輸入物価指数は前月比0.1%上昇となり市場予想を下回っています。米輸出物価指数は0.3%上昇し市場予想を上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち5業種が下げ、金融が1%を超える下落となっています。一方で6業種が上げ、公益事業が1%を上回る上昇となっています。
4.個別銘柄動向
業績見通しを上方修正した化粧品小売り大手のアルタ・サロン・コスメティックス&フレグランス(ULTA)が急伸しました。また、7-9月期決算は減収減益となったものの、悪材料出尽くしからデルタ航空(DAL)が堅調となっています。一方で中国の貿易統計の低迷を受けて資源関連株が売られ鉱業のフリーポート・マクモラン(FCX)は4%安となっています。さらにブラジルの食品会社を買収すると発表し、手元資金を確保するために当面の自社株取得枠を縮小すると明らかにした食品大手のケロッグ(K)や、年末商戦期に12万人の非正規従業員を雇うと発表したアマゾン・ドット・コム(AMZN)が軟調でした。
5.為替・金利等
長期金利は0.03%低い1.74%となりました。ドル円は103円台後半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
中国の貿易統計の低迷を受けて米国市場は下落しましたが、昨日の日本市場が中国の貿易統計の悪化を先んじて織り込む格好で下落しているとから本日は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は200日移動平均線(昨日時点で16,681円)と5日移動平均線(16,879円)のなかで様子見の展開となりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)