マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
日経平均43円高と小幅に続伸 今週は米企業の決算発表や経済指標に注目
1.概況
本日の日経平均は43円高の1万6900円と小幅に続伸しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。先週末の米国市場の小幅上昇、104円台で小動きのドル円といった材料を受け、日経平均は15円高の1万6871円と小幅高で寄り付きました。寄り付き後に徐々に上げ幅を広げた日経平均は、100円高近くまで上昇する場面がありましたがその後は徐々に上げ幅を縮めると、10時半頃に一時マイナスに転じました。その後は持ち直し前場を24円高で終えた日経平均は、後場に入ると1万6880円から1万6920円程度の非常に狭い値幅でのレンジ推移となりました。結局日経平均は大きな値動きが出ないまま小幅高で取引を終えています。東証1部の売買代金は1兆6333億円と10営業日連続で2兆円に届かず、10日間の中でも2番目に少ない水準でした。東証33業種は鉱業や鉄鋼など26業種が上昇しましたが、電気・ガス業など7業種が下げています。
2.個別銘柄等
新潟県知事選で原発再起動に否定的な候補者が当選したことで、今後の業績不透明感が強まったとして東京電力(9501)が8%近い大幅安となりました。北海電力(9509)、中国電力(9504)、東北電力(9506)などの電力各社もそれぞれ売られました。また、小売を中心とした2月・8月決算銘柄の決算発表が本格化しており、先週末に決算発表を行った銘柄の取引が活発になりました。100円ショップ大手のキャンドゥ(2698)は通期の営業利益予想を従来の17億円から23億円に上方修正したことで買われ、4.4%高となりました。また、コーヒーショップなどを展開するドトール・日レスホールディングス(3087)は3-8月期の営業利益が前年同期比13%増と堅調だったことに加え、配当予想を増額したことが好感されて7%超の大幅高となりました。また、キュレーションアプリを展開するGunosy(6047)は第1四半期の営業利益が2億4500万円と、年間予想の8億6400万円に対しての順調な進捗が好感されストップ高となっています。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は43円高と小幅に続伸しましたが、東証1部の売買代金は10営業日連続で2兆円割れと引き続き薄商いとなりました。今週はバンク・オブ・アメリカ(BAC)、IBM(IBM)、ネットフリックス(NFLX)、ゴールドマン・サックス(GS)、インテル(INTC)など米企業の決算発表が予定されています。また、米国の鉱工業生産や消費者物価指数(CPI)などの重要経済指標の発表も予定されており、これらの内容次第で動くとみられるドル円の動向に引き続き注目が集まります。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)