マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は経済指標の悪化や原油価格の下落が重石となり反落 日本市場は米国株安と円高で反落か
NYダウ: 18086.40 ▼51.98 (10/17)
NASDAQ: 5199.82 ▼14.34 (10/17)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は米ニューヨーク連銀製造業景況指数の悪化や原油価格の下落が重石となり反落となりました。朝方は小幅に上昇する場面もみられたダウ平均ですが、買いが続かず上値の重さが意識されると徐々に下げ幅を広げる展開となりました。午後に75ドル安まで売られたダウ平均は引けにかけてやや持ち直したものの結局51ドル安の18,086ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も14ポイント安の5,199ポイントとなっています。
2.経済指標等
10月の米ニューヨーク連銀製造業景況指数はマイナス6.80と前回から悪化しプラスを見込んでいた市場予想を下回りました。また、9月の米鉱工業生産は前月比0.1%上昇し市場予想と一致しています。一方で9月の米設備稼働率は75.4%となり、市場予想は下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち一般消費財・サービスやエネルギー、生活必需品など7業種が下げました。一方で公益事業や電気通信サービスなど4業種が上げています。
4.個別銘柄動向
最高経営責任者(CEO)の退任を発表したキャタピラー(CAT)や、17日に予定していた新製品の発表を19日に延期すると発表した電気自動車のテスラモーターズ(TSLA)が軟調でした。一方で決算が増収増益で1株利益が市場予想を上回った玩具大手のハズブロ(HAS)が大幅高となり、同じく決算が市場予想を上回ったバンク・オブ・アメリカ(BAC)も堅調でした。取引終了後に決算を発表した米動画配信サービス大手のネットフリックス(NFLX)は米国内の契約数や1株利益が市場予想を上回ったことから時間外で急伸しています。
5.為替・金利等
長期金利は米ニューヨーク連銀製造業景況指数の悪化を受けて米国債が買われ0.03%低い1.76%となりました。こうしたなかドル円はやや円高に振れ103円台後半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株安に加え、ドル円もやや円高となっていることから本日の日本市場は反落でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が5日移動平均線(昨日時点で16,879円)などをサポートに下げ渋る展開となるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)