マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は良好な企業決算を好感して反発 11時発表の中国の7-9月期GDPに注目
NYダウ: 18161.94 △75.54 (10/18)
NASDAQ: 5243.84 △44.01 (10/18)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場はユナイテッドヘルス・グループ(UNH)やゴールドマン・サックス(GS)、ネットフリックス(NFLX)などの良好な企業決算を好感して反発しました。取引開始直後に140ドル高近くまで買われたダウ平均は40ドル高余りまで上げ幅を縮める場面もありましたが、その後も堅調に推移すると75ドル高の18,161ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も44ポイント高の5,243ポイントとなっています。
2.経済指標等
9月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比で1.5%上昇し市場予想と一致しました。一方で変動が激しいエネルギーと食品を除いたコア指数は同2.2%上昇となり市場予想を下回っています。10月の全米住宅建設業協会(NAHB)住宅市場指数は63と前月の65から低下し市場予想と一致しています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでもヘルスケアが1%高となったほか、素材も1%近く上昇しています。
4.個別銘柄動向
決算が大幅な増益で通期の業績見通しも引き上げた医療保険のユナイテッドヘルス・グループが7%近く上昇し、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、1株利益が市場予想を上回ったゴールドマン・サックスも2%を超える上昇となり、ユナイテッドヘルス・グループとゴールドマン・サックスの2銘柄でダウ平均を90ドル近く押し上げています。一方で決算が減収だったIBM(IBM)と決算は市場予想を上回る増収増益となったものの、通期の業績見通しが物足りないとみられたジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)が2%を上回る下落となっています。ダウ平均構成銘柄以外では米国内の契約数や1株利益が市場予想を上回った米動画配信サービス大手のネットフリックスが19%高と急伸しています。取引終了後に決算を発表したインテル(INTC)は7-9月期の1株利益が市場予想を上回ったものの、10-12月期の売上高見通しが市場予想に届かなかったことから時間外で売られています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%低い1.74%となりました。ドル円は103円台後半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
日経平均が節目の17,000円に迫るなか取引時間中の11時に中国の7-9月期GDPの発表を控えていることもあって本日の日本市場は様子見でのスタートが予想されます。中国の7-9月期のGDPは 4-6月期と同じく6.7%増が見込まれていますが、13日に発表された9月の中国の貿易統計で輸出が大きく減ったことから中国経済への警戒感が高まっていることもあってGDPへの関心が高まっているだけに発表後のマーケットの反応が注目されます。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)