マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は原油高と良好な決算を好感して続伸 日本時間10時からの米大統領選の第3回テレビ討論会に注目
NYダウ: 18202.62 △40.68 (10/19)
NASDAQ: 5246.41 △2.58 (10/19)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は週間の米石油在庫統計で原油在庫が市場予想に反して減ったことによる原油高や、モルガン・スタンレー(MS)やハリバートン(HAL)の良好な決算を好感して小幅に続伸となりました。上昇して始まったダウ平均はその後も上げ幅を広げると午後に90ドル高まで買われましたが、米大統領選の第3回テレビ討論会を取引終了後に控えていることもあり引けにかけて伸び悩み結局40ドル高の18,202ドルと小幅に上昇して取引を終えています。またハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も2ポイント高の5,246ポイントとなっています
2.経済指標等
9月の米住宅着工件数は年率換算で前月比9.0%減の104万7千戸となり市場予想を大きく下回りました。米地区連銀経済報告(ベージュブック)で米連邦準備制度理事会(FRB)は、米経済活動について大半の地区で引き続き緩慢または緩やかなペースで拡大したとの見解を示しています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや金融、素材など8業種が上げ、エネルギーは1%を超える上昇となりました。一方で生活必需品やヘルスケア、公益事業の3業種が下げています。
4.個別銘柄動向
大幅な増益となり1株利益が市場予想を上回ったモルガン・スタンレーが2%近く上昇したほか、最終損益が黒字に転じた資源開発のハリバートンが大幅高となっています。一方で第4四半期の売上高見通しが市場予想を下回ったインテル(INTC)が6%近く下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなっています。また決算で売上高が減ったスーパー大手のスーパーバリュ(SVU)が急落し、決算で最終損益が赤字となった薬品・医療機器のアボット・ラボラトリーズ(ABT)も3%近く下げています。取引終了後に決算を発表したイーベイ(EBAY)は10-12月期の見通しが慎重と受け止められ時間外で大きく下げています。
5.為替・金利等
長期金利は変わらずの1.74%となっています。ドル円はやや円高に振れ103円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高となる一方でドル円がやや円高となるなど、強弱材料が入り混じる格好となっていることから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日本時間10時から米大統領選の第3回テレビ討論会が予定されていますが、その結果を受けて日経平均が昨日のように節目の17,000円を試すような展開となるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)