市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日経平均は節目の17,000円台回復 米大統領選のテレビ討論会の結果を受け一段高

1.概況
本日の日本市場は5日続伸となり、日経平均は終値で10月11日以来の17,000円台回復となりました。昨日とほぼ変わらずで寄り付いた日経平均は直ぐに17,000円を回復すると、米大統領選のテレビ討論会でクリントン候補が優位になるとの結果を見越した買いなどから上げ幅を広げる展開となりました。170円高近くまで上昇した日経平均は一旦伸び悩む場面もみられましたが、大きく押すことなく推移すると11時過ぎには200円高近くまで買われました。前場を175円高で終えた日経平均は前引けから小幅に下げて後場の取引をスタートしたものの、米大統領選のテレビ討論会後にクリントン候補の支持率が上昇したと伝わったこともあって一段高となり前場の高値を上回って17,200円台に乗せました。結局、日経平均は236円高の17,235円と高値引けとなりました。日経平均が17,000円を回復するなか東証1部の売買代金は2兆825億円と今月に入って初めて2兆円を上回りました。また、新興市場では東証マザーズ指数が4日ぶりの反落となる一方で、日経ジャスダック平均が6日続伸となっています。

2.個別銘柄等
野村不動産ホールディングス(3231)が2017年3月期の住宅販売計画を達成する公算と伝わったことで価格高騰によるマンション販売の先行き不透明感が後退し不動産株が買われました。三井不動産(8801)と三菱地所(8802)、住友不動産(8830)といった大手不動産株が揃って4%を超える上昇となり、野村不動産ホールディングスも5.4%高と大きく上げています。また、来年3月に販売開始が予定されている新型ゲーム機「NX」の映像を本日の23時よりホームページで公開すると発表したことで任天堂(7974)が3.3%高と大きく上げました。関連銘柄にも連想買いが広がりホシデン(6804)が5.0%高、メガチップス(6875)も3.7%高、ジャスダック市場のシライ電子工業(6658)は18.7%高と急伸しています。そのほか外資系証券が投資判断と目標株価を引き上げたことでTHK(6481)が3.7%高となり、新作ゲームの配信を発表したガンホー(3765)は後場に急伸し16.8%高となっています。

【VIEW POINT: 明日への視点】

昨日は引けでわずかに節目の17,000円を割り込んだ日経平均ですが、本日は引けでも17,000円を回復しました。そして17,000円を超えて大きく上値を伸ばしたことで頭を押さえられてきた週足の一目均衡表の雲の下限(17,063円)をしっかりと抜けてきました。5連騰と大幅高、さらに17,000円を回復した後で明日は利益確定の売りも出やすいといえますが、雲の下限を割り込むことなく、雲のなかで週末の取引を終えることになれば来週以降の相場展開への期待も膨らみそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)


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