マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
日経平均49円高と小幅に反発も東証1部の売買代金は今年2番目の低水準
1.概況
本日の日経平均は49円高の1万7234円と小幅に反発しました。TOPIXやJPX日経400も上昇しましたが、新興市場のマザーズ指数は小幅に下落し3日続落となっています。先週末の米国市場は小幅安となりましたが、ドル円が103円台後半の水準を保っていたことから日経平均は先週までの堅調な地合いを引き継いで31円高と小幅に反発して寄り付きました。日経平均は寄り付き後にまもなくマイナスに転じると、前場の日経平均は前日終値を挟んでもみ合いとなり大きな方向感が出ないまま5円安で引けました。上海総合指数の上昇を除いて特段の材料は出ていないものの日経平均は後場寄りから再度プラスに転じると徐々に上げ幅を広げ、13時過ぎに60円高と本日の高値をつけました。日経平均はその後もプラス圏での推移が続き、49円高と1日の高値圏で取引を終えています。東証1部の売買代金は1兆5658億円と3日ぶりに2兆円を下回りました。東証33業種は21業種が上昇、12業種が下落しました。水産・農林業や倉庫運輸関連など内需関連業種が比較的堅調でした。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は売買代金トップの任天堂(7974)から9位の三井住友(8316)までいずれも下落しました。任天堂は先週詳細を発表した新型ゲーム機への失望売りの流れが続き、5%近く下げています。材料が出たところでは、日本政府が水道事業への企業の参入を促すため水道法改正を来年にも施行すると報じられたことで関連銘柄として日本鋳鉄管(5612)や前澤工業(6489)などが買われました。また、大塚家具(8186)は家具の下取りキャンペーンが非常に好調だったと発表したことが好感されて7%超上昇しました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は反発したものの、東証1部の売買代金は1兆5658億円と今年に入って2番目の低水準でした。また、日経平均は堅調な地合いが続いていますが、市場全体の買われすぎ・売られすぎを示す東証1部の騰落レシオは約136%と一般的に買われすぎとされる120%を上回っており短期的な調整には注意をはらいたいところです。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)