マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は良好な決算や大型のM&Aなどが好感され上昇 JR九州が東証1部に上場
NYダウ: 18223.03 △77.32 (10/24)
NASDAQ: 5309.83 △52.43 (10/24)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は良好な決算や大型のM&Aなどが好感され上昇しました。取引開始直後に130ドル高近くまで買われたダウ平均は、その後ドル高や原油価格の下落が重石となり上げ幅を縮めたものの結局77ドル高の18,223ドルと3日ぶりに反発して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は52ポイント高の5,309ポイントと続伸となりました。
2.経済指標等
10月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は53.2と前月から上昇し市場予想を上回って2015年10月以来の高水準となりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち情報技術や一般消費財・サービス、生活必需品など8業種が上げ、情報技術は1%を超える上昇となりました。一方で電気通信サービスとエネルギー、ヘルスケアの3業種が下げています。
4.個別銘柄動向
先週に市場予想を上回る決算を発表したマイクロソフト(MSFT)が引き続き買われ2%以上上昇し、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなり上場来高値を連日で更新しています。また、決算が大幅増益となったTモバイルUS(TMUS)や、航空電子システムのロックウェル・コリンズ(COL)が買収すると発表した航空機内装品のBEエアロスペース(BEAV)が急伸しています。一方でロックウェル・コリンズは財務負担に対する懸念から大幅安となっています。決算が市場予想に届かなかった日用品のキンバリー・クラーク(KMB)や、同業のスコットトレード・ファイナンシャル・サービシズを40億ドルで買収すると発表したオンライン証券大手のTDアメリトレード・ホールディング(AMTD)もともに4%を超える下落となっています。
5.為替・金利等
長期金利は米製造業関連指標の改善を受けて年内の米利上げ観測がやや高まり0.03%高い1.76%となりました。ドル円はやや円安に振れ104円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高と円安を好感して本日の日本市場は続伸でのスタートが予想されます。短期的な過熱感も意識されるなか日経平均がどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。また、東証1部に上場するJR九州(9142)の動向も注目されます。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)