市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日経平均17円高と小幅に反発 日銀は予想通り金融政策の現状維持を決定

1.概況

本日の日経平均は17円高の1万7442円と小幅に反発しました。TOPIXは0.1ポイント高とほぼ横ばいで、JPX日経400は0.8ポイント安と主要3指数はまちまちでした。また、新興市場のマザーズ指数は1.3%安と比較的大きな下げとなりました。昨日の米国市場が小幅安となったことを受け、日経平均は44円安と続落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に下げ幅を80円超まで広げましたがそのあたりの水準では底堅く、10時と10時45分に発表された中国の製造業PMIが相次いで市場予想を上回って前月から改善したこともプラスに働いたのか、日経平均は徐々に下げ幅を縮めると前場を25円安で引けました。お昼休みの時間帯に日銀が金融政策の現状維持を発表しましたが、事前の予想通りだったことからマーケットの反応は限定的でした。後場寄りからプラスに転じた日経平均は50円高近くまで上げ幅を広げて高値をつけましたがそれ以上の上値追いとはならずまもなく再びマイナスに転じると、その後は前日終値付近で横ばい推移となりました。取引終了間際にプラスに転じた日経平均は結局小幅高で引けています。東証1部の売買代金は2兆1094億円と3日連続で2兆円を上回りました。東証33業種は電気・ガス業、空運業、不動産業など19業種が上昇しました。一方で昨日大幅高となった海運業など14業種が下げています。

2.個別銘柄等

本日は決算発表を受け大幅安となる銘柄が目立ちました。ファナック(6954)は昨日発表した中間決算で今期の営業利益予想を引き上げたものの市場予想に達しなかったことで4.3%安と大きく売られました。ファナックは1銘柄で日経平均を32円ほど引き下げています。また、パナソニック(6752)は昨日通期の営業利益予想を従来の3100億円から2450億円に大幅に引き下げたことが嫌気されて6.5%の大幅安となりました。さらに村田製作所(6981)も売上高や営業利益の見通しを従来見通しから大幅に引き下げたことを受け5%安となっています。化粧品大手のコーセー(4922)も7-9月期3ヶ月の営業利益が前年同期比10%超の減益となったことを受け10%安と大きく売られました。一方で通信教育大手のベネッセホールディングス(9783)は中間期の営業利益が従来予想の52億円を大幅に上回る80億円で着地したことが好感され、8%の大幅高となっています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日銀は予想通り金融政策の現状維持を決めました。今夜の米国市場では企業の景況感を示すISM製造業景況指数が発表され注目されます。市場予想では前月から小幅に改善すると見込まれています。また、引き続きクリントン氏のメール問題の動向も注目材料となりそうです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


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