マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は様子見で小幅続落 日本市場は売り優勢でのスタートか
NYダウ: 18142.42 ▼18.77 (10/31)
NASDAQ: 5189.14 ▼0.97 (10/31)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は米連邦公開市場委員会(FOMC)や米雇用統計など週内に相次ぐ重要イベントを前に様子見となるなか小幅続落となりました。先週末の終値を挟んで上下30ドル余りの値幅で揉み合う展開となったダウ平均は結局18ドル安の18,142ドルと3日続落で取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も0.9ポイント安の5,189ポイントと5日続落となっています。
2.経済指標等
9月の米個人所得は前月比0.3%増となったものの、市場予想は下回りました。また、10月の米シカゴ購買担当者景気指数(PMI)も50.6と前月から悪化し市場予想を下回りました。9月の米個人消費支出(PCE)は前月比0.5%増で市場予想と一致し、変動の激しい食品とエネルギーを除いたPCEコアデフレータは前年同月比1.7%上昇となっています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーやヘルスケア、金融など5業種が下げ、エネルギーは1%を超える下落となりました。一方で6業種が上げ、公益事業が2%近く上昇したほか、不動産も1%以上上げています。
4.個別銘柄動向
目標株価と投資判断の引き下げを嫌気してナイキ(NKE)が3%以上下落しダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。投資判断の引き下げを受けてエクソンモービル(XOM)も売られました。一方で投資判断の引き上げを好感してシェブロン(CVX)が買われています。そのほかデータ通信のレベルスリー・コミュニケーションズ(LVLT)を340億ドルで買収すると発表した地域通信のセンチュリーリンク(CTL)が財務負担を懸念する売りで急落しました。レベルスリー・コミュニケーションズは4%近く上げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%低い1.82%となりました。ドル円は104円台後半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は買い材料に乏しいなか売り優勢でのスタートが予想されます。本日は昼ごろに日銀の金融政策決定会合の結果が発表されますが、追加緩和への期待がほとんどないことから、現状維持となってもマーケットの反応は限定的となりそうです。また、10時と10時45分には2つの中国製造業PMIが発表されます。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)