市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は米大統領選の不透明感を嫌気して続落 日本市場は米国株安と円高で反落か

NYダウ: 18037.10  ▼105.32 (11/1)
NASDAQ: 5153.58  ▼35.56 (11/1)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は米大統領選の不透明感が重石となり続落となりました。中国製造業PMIの改善を好感して上昇して始まったダウ平均ですが、まもなくしてマイナスに転じると直近の世論調査でドナルド・トランプ氏の支持率がヒラリー・クリントン氏を上回ったことが嫌気され下げ幅を広げる展開となりました。午後に200ドル安余りまで売られ節目の18,000ドルを割り込む場面もあったダウ平均は引けにかけてやや持ち直し18,000ドル台を回復したものの、結局105ドル安の18,037ドルと4日続落で取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も35ポイント安の5,153ポイントと6日続落となっています。

2.経済指標等
10月の米ISM製造業景況感指数は51.9と前月から改善し市場予想を上回りました。また、10月の米新車販売台数も年率換算で1829万台となり市場予想を上回っています。一方で9月の米建設支出は前月比0.4%減となり増加を見込んでいた市場予想を下回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーを除く10業種が下げました。そのなかでも不動産が2%安となったほか、公益事業と電気通信サービスも1%を超える下落となっています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は26銘柄が下げました。なかでも決算が市場予想に届かなかったうえ、通期の1株利益の予想を下方修正したファイザー(PFE)が2%安となり、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。そのほかアップル(AAPL)やトラベラーズ(TRV)も2%近く下げています。一方でシェブロン(CVX)とメルク(MRK)、エクソンモービル(XOM)、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)の4銘柄が上げています。ダウ平均構成銘柄以外では製薬のバリアント・ファーマシューティカルズ・インターナショナル(VRX)が傘下のサリックス・ファーマシューティカルズ(SLXP)を武田薬品工業(4502)に売却することで最終協議していると伝わり急伸しています。婦人衣料・雑貨のエル・ブランズ(LB)は市場予想を下回る利益見通しが嫌気され8%近く下げています。

5.為替・金利等
長期金利は前日と変わらずの1.82%となりました。ドル円は米大統領選の不透明感からリスクオフとなり103円台後半まで円高が進む場面もありました。朝方は104円近辺で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株安と円高を嫌気して本日の日本市場は反落でのスタートが予想されます。こうしたなかで日経平均が下げ幅を広げる展開となった場合には一目均衡表の転換線(昨日時点で17,232円)がサポートとなるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

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