市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は米大統領選の不透明感後退で大幅反発 日本市場は米国株高で続伸か

NYダウ: 18259.60  △371.32 (11/7)
NASDAQ: 5166.17  △119.80 (11/7)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場はヒラリー・クリントン氏の私用メール問題について米連邦捜査局(FBI)が訴追しない方針を明らかにしたことで米大統領選の不透明感が後退し大幅反発となりました。取引開始直後から大きく上昇しその後も上げ幅を広げたダウ平均は取引終盤で伸び悩みやや弱含む場面もみられましたが、引けにかけて一段高になると375ドル高まで買われこの日の高値を付けました。結局ダウ平均は371ドル高の18,259ドルと8営業日ぶりに反発し節目の18,000ドルを回復して取引を終えています。また、S&P500株価指数が46ポイント高の2,131ポイントと10営業日ぶりに反発したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も119ポイント高の5,166ポイントとなり、こちらも10営業日ぶりに反発しています。

2.経済指標等
10月の米労働市場情勢指数(LMCI)は0.7と前月から改善しマイナスを見込んでいた市場予想を上回りました。また、9月の米消費者信用残高は前月比193億ドル増の3兆7068億ドルとなり市場予想を上回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも金融や資本財・サービス、ヘルスケア、情報技術、一般消費財・サービス、エネルギーの6業種が2%を超える上昇となっています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄全てが上げました。そのなかでもインテル(INTC)とゴールドマン・サックス(GS)、JPモルガン・チェース(JPM)、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)、ゼネラル・エレクトリック(GE)の5銘柄が3%を超える上昇となり、マイクロソフト(MSFT)も3%近く上げました。ダウ平均構成銘柄以外ではアイオニス・ファーマシューティカルズ(IONS)と共同開発している脊髄性筋萎縮症の治療薬が臨床実験で効果を示したと発表したバイオジェン(BIIB)が大幅高となり、アイオニス・ファーマシューティカルズも急伸しました。強気の業績見通しを発表した乳製品大手のディーン・フーズ(DF)も買われています。一方でリスク回避姿勢が後退し金価格が下落したことで金鉱株のニューモント・マイニング(NEM)やバリック・ゴールド(ABX)が大きく下げています。

5.為替・金利等
長期金利は米大統領選の不透明感後退で安全資産の米国債が売られ0.05%高い1.82%となりました。ドル円は104円台半ばで推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場でダウ平均が300ドルを超える上昇となったこともあり本日の日本市場は堅調なスタートが予想されます。米大統領選の投開票を控え様子見となりやすいなかで日経平均がどこまで上値をのばせるのかがポイントとなりそうです。また、本日は取引終了後にトヨタ(7203)が決算発表を予定しており注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

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