マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
先週末の米国市場は小幅に高安まちまち ダウ平均は連日で史上最高値更新 日本市場は堅調なスタートか
NYダウ: 18847.66 △39.78 (11/11)
NASDAQ: 5237.11 △28.32 (11/11)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
先週末の米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。前日に史上最高値を更新していたこともあって利益確定の売りに押され昼前に70ドル安まで売られたダウ平均は、その後切り返すと午後は前日終値を挟んで揉み合う展開が続きましたが、引けにかけて買いが優勢になると結局39ドル高の18,847ドルと5日続伸となり前日に続いて史上最高値を更新して取引を終えています。これによりダウ平均の先週一週間の上げ幅は959ドルに達し過去最大となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も28ポイント高の5,237ポイントと反発しています。一方でS&P500株価指数は3ポイント安の2,164ポイントと5日ぶりの反落となりました。
2.経済指標等
11月のミシガン大学米消費者態度指数速報値は91.6と前月から改善し市場予想を上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち一般消費財・サービス、情報技術など5業種が上げました。一方で6業種が下げ、エネルギーとヘルスケア、素材が1%を超える下落となりました。
4.個別銘柄動向
ウォルト・ディズニー(DIS)が3%近く上げ、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。決算は市場予想を下回ったものの、最高経営責任者がスポーツ専門チャンネル「ESPN」に強気の見方を示したことが好感されました。ゴールドマン・サックス(GS)も1%以上上げ、ウォルト・ディズニーとゴールドマン・サックスの2銘柄でダウ平均を40ドル近く押し上げています。そのほか決算とあわせて増配を発表した画像処理半導体大手のエヌビディア(NVDA)が30%近く上昇し急伸しています。一方で通期の業績見通しが市場予想に届かなかった高級服飾のマイケル・コース・ホールディングス(KORS)が大幅安となっています。
5.為替・金利等
米国債市場はベテランズデーの祝日で休場でした。ドル円は106円台後半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場でダウ平均が連日での史上最高値更新となっていることや、ドル円も引き続き円安基調が継続していることから本日の日本市場は堅調なスタートが予想されます。こうしたなか本日は取引開始前の8時50分に日本の7-9月期GDPが発表されます。4-6月期(前期比年率0.7%増)を小幅に上回る成長が見込まれていますが、予想から大きくかい離しなければマーケットの反応は限定的となりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)