マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
日経平均は1円高とほぼ横ばい 今夜のOPEC総会に大注目
1.概況
本日の日経平均は1円高の1万8308円と小幅に上昇し3日ぶりの反発となりました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数もそれぞれ小幅に上げています。昨日の米国市場が小幅に高く、ドル円がやや円安に振れたことを受け日経平均は48円高の1万8356円で寄り付きました。ただ、本日の日経平均はOPEC総会という重要イベントを今夜に控えて様子見となりやすく、まもなく60円高あまりまで上げ幅を広げましたが、そこが1日の高値となるとその後は上げ幅を縮め、一時マイナスに転じる場面がありました。その後再びプラスに転じた日経平均ですが上値を伸ばせず小幅高での推移が続きました。前場を22円高で終えた日経平均は後場入り後まもなく再びマイナスに転じました。その後再びプラスに転じるなど明確な方向感が出ず、結局日経平均は1円高とほぼ横ばいで取引を終えました。東証1部の売買代金は3兆2492億円と3兆円を超える大商いとなりました。MSCIの指数構成銘柄の入れ替えに伴う商いが膨らんだとみられます。東証33業種は証券商品先物、ガラス土石製品、建設業、水産・農林業、食料品などどちらかといえば内需関連業種を中心とした17業種が上昇しました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は上げ下げまちまちとなりました。トヨタ自動車(7203)が小幅高となったほか、KDDI(9433)が1.6%高、ソフトバンクグループ(9984)も小幅高となった一方で三菱UFJ(8306)などのメガバンク3行、任天堂(7974)は下げています。OPEC総会での減産合意失敗への警戒感から、JXホールディングス(5020)や石油資源開発(1662)などが軟調でした。材料が出たところでは、外資系証券が投資判断を引き上げた服飾大手のアダストリア(2685)が5%超の大幅高となりました。また、外資系ファンドがTOBで完全子会社化することとなったアコーディア・ゴルフ(2131)はTOB価格にさや寄せする動きとなり16%近い大幅高となりました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日本時間今夜19時からOPEC総会が開催されます。9月に暫定合意した減産内容について各国の減産枠の設定などの詳細な取り決めが実施できるかが焦点となっています。減産について詳細な内容の合意を決定できれば原油価格の上昇圧力となり、株式市場にもプラスに働きやすいとみられます。一方でどのような合意も形成できなかったり、曖昧な内容での合意となったりした場合原油価格の下落につながりやすく、株価も下落しやすいとみられます。事前報道では交渉の難航が報じられており、昨日原油価格は大きく下落しましたが、OPECとしての存在感を示すためにも一定の合意を形成するのではないかと考えています。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)