市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は金利上昇を受けて金融株に買いが入り反発 日本市場は米国株高と円安で続伸か

NYダウ: 19852.24  △59.71 (12/15)
NASDAQ: 5456.86  △20.18 (12/15)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は金利上昇を受けて金融株に買いが入り反発しました。上昇して始まったダウ平均は昼前に160ドル高近くまで買われる場面もありましたが、20,000ドルの大台まで50ドル弱まで迫ったこともあって利益確定の売りが出て午後に上げ幅を縮めると結局59ドル高の19,852ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も20ポイント高の5,456ポイントとなっています。

2.経済指標等
11月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比1.7%上昇し市場予想と一致しています。変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数は前年同月比2.1%上昇となったものの、市場予想は下回っています。12月のニューヨーク連銀製造業景気指数は9.00と前月から改善し市場予想を上回りました。12月の米フィラデルフィア連銀製造業景気指数も21.5となりこちらも前月から改善し市場予想を上回っています。12月の全米住宅建設業協会(NAHB)住宅市場指数は70と前月から上昇し市場予想を上回りました。先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比4千件減の25万4千件となり市場予想を下回って改善しています。7-9月の米経常収支の赤字額は前期比4.5%減の1129億5800万ドルと2期連続で縮小しましたが、赤字額は市場予想を上回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち金融や素材、電気通信サービスなどの9業種が上げ、金融は1%を超える上昇となっています。一方で不動産と一般消費財・サービスの2業種が下げています。

4.個別銘柄動向
金利上昇を受けてJPモルガン・チェース(JPM)やゴールドマン・サックス(GS)といった金融株がしっかりでした。また、市場予想を上回る2017年度の業績見通しを発表した製薬大手のイーライ・リリー(LLY)や、食品大手のクラフト・ハインツ(KHC)が買収を検討していると伝わった菓子大手のモンデリーズ・インターナショナル(MDLZ)が大幅高となり、2017年度の業績見通しを上方修正した輸入家具販売のピア・ワン・インポーツ(PIR)が急伸しています。 一方で10億人以上の顧客の個人情報が流出したと発表したヤフー(YHOO)が大幅安となったほか、10-12月期の利益見通しが市場の予想を下回った鉄鋼最大手ニューコア(NUE)が軟調でした。

5.為替・金利等
長期金利は0.02%高い2.59%となりました。こうしたなかドル円は一段と円安が進み118円台前半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高と円安を受けて本日の日本市場は続伸でのスタートが予想されます。本日も日中はドル円の動向をにらみながらとなりそうですが、短期的な過熱感が意識されるなか買い一巡後に昨日のように伸び悩む展開となるのか、それとも上値を伸ばし節目の19,500円を試すような展開となるのかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

バックナンバー


マネックスレポート一覧

当社の口座開設・維持費は無料です。口座開設にあたっては、「契約締結前交付書面」で内容をよくご確認ください。
当社は、本書の内容につき、その正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではございません。
提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更または削除されることがございます。当社は本書の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。本書の内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。内容に関するご質問・ご照会等にはお応え致しかねますので、あらかじめご容赦ください。

利益相反に関する開示事項

当社は、契約に基づき、オリジナルレポートの提供を継続的に行うことに対する対価を契約先金融機関より包括的に得ておりますが、本レポートに対して個別に対価を得ているものではありません。レポート対象企業の選定は当社が独自の判断に基づき行っているものであり、契約先金融機関を含む第三者からの指定は一切受けておりません。レポート執筆者、ならびに当社と本レポートの対象会社との間には、利益相反の関係はありません。