マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
112円台まで進んだ円高を嫌気し日経平均は103円安と続落
1.概況
本日の日経平均は103円安の1万8787円と続落しました。TOPIXやJPX日経400も下落した一方で新興市場のマザーズ指数は小幅に上昇しました。昨日の米国市場でダウ平均が小幅に下落したこと、ドル円が112円台まで円高に振れたことを受け日経平均は73円安と続落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後しばらくは寄り付きの水準で推移しましたが、ドル円が一時113円台まで戻したこともあり下げ幅を縮小して一時はプラスに転じる場面がありました。その後再びマイナス圏に沈み前場を13円安で終えた日経平均は、後場寄りから一段安となりました。日経平均は14時過ぎに107円安と1日の安値をつけるとやや値を戻す場面もありましたが、結局1日の安値圏で大引けをむかえました。東証1部の売買代金は2兆2757億円となりました。東証33業種は海運業や卸売業など5業種のみ上昇し、残る28業種が下げました。中でも銀行は唯一2%を超える下げとなっています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金トップに昨日同様大塚ホールディングス(4578)が入って本日は1.8%高と反発しました。本日から日経平均株価に採用されるため、引き続きそれに絡んだ売買が膨らんだとみられます。売買代金2位のソフトバンクグループ(9984)、5位のブイ・テクノロジー(7717)、10位のキーエンス(6861)も上昇しましたが、その他の売買代金上位銘柄は下落しました。メガバンク3行は揃って2%台の下げとなっています。その他材料が出たところでは、昨日の大引け後に10-12月期の決算発表を行った安川電機(6506)は3%安と続落しました。想定為替レートを円安に修正し通期の業績予想を上方修正しましたが、足元の円高進行懸念が勝り売られたようです。また、ディー・エヌ・エー(2432)は外資系証券が投資判断と目標株価を引き下げたことが嫌気され3.6%安となりました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
112円台まで進行した円高を嫌気し日経平均は続落しました。昨日決算発表の皮切りとなった安川電機は業績予想を上方修正したものの本日下落し、やや幸先の悪い決算発表幕開けとなりました。本日の大引け後には日本電産(6594)が通期の利益予想を上方修正しました。ただ、売上高予想は据え置いており、明日のマーケットの反応が注目されます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)