マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は反発 S&P500株価指数とナスダック総合株価指数は史上最高値を更新 日本市場は米国株高と円安で反発か
NYダウ: 19912.71 △112.86 (1/24)
NASDAQ: 5600.96 △48.01 (1/24)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は良好な製造業関連の経済指標を好感したことに加え、トランプ大統領が環境規制の緩和を表明し、複数のパイプライン建設の大統領令に署名したことでインフラ投資拡大や雇用創出への期待から反発し、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数が史上最高値を更新しました。朝方は小幅にマイナスとなる場面もあったダウ平均ですが徐々に買いが優勢となるとその後は上げ幅を広げる展開となり取引終盤には150ドル高近くまで買われました。引けにかけてやや上げ幅を縮めたダウ平均ですが、結局112ドル高の19,912ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数が14ポイント高の2,280ポイントとなり1月6日の史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も48ポイント高の5,600ポイントと13日に付けた史上最高値を更新しています。
2.経済指標等
1月の米製造業PMI速報値55.1と前月から上昇し2015年3月以来の高水準となり市場予想を上回っています。一方で2016年12月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比2.8%減の549万戸となり4カ月ぶりに減少し市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち素材が2%を超える上昇となったほか、金融と情報技術、資本財・サービスも1%を超える上昇となっています。一方で電気通信サービスが2%を上回る下落となっています。
4.個別銘柄動向
決算が市場予想を上回ったデュポン(DD)が4%を超える上昇となり、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、IBM(IBM)とインテル(INTC)も2%を上回る上昇となったほか、アメリカン・エキスプレス(AXP)とキャタピラー(CAT)も2%近く上げています。一方で決算が市場予想を下回ったベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)が4%以上下落し、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなっています。2017年12月期通期の業績見通しが市場予想を下回ったジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)も2%近く下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、2017年12月期の業績見通しが市場予想を下回った航空機のロッキード・マーチン(LMT)が下げています。米住宅建設大手のDRホートン(DHI)は市場予想を上回る決算を受けて大幅高となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.07%高い2.46%となりました。ドル円は米国株高と金利上昇でドルが買われ円安となりました。朝方は113円台後半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高と円安を受けて本日の日本市場は反発してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は節目の19,000円を回復しそうですが、節目を超えてどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)