マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は決算を受け売り買い交錯し小幅に高安まちまち ナスダック総合株価指数は史上最高値を更新 日本市場は小動きでのスタートか
NYダウ: 20093.78 ▼7.13 (1/27)
NASDAQ: 5660.78 △5.61 (1/27)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は決算を受けマイクロソフト(MSFT)が買われる一方でシェブロン(CVX)が売られるなど売り買いが交錯するなか小幅に高安まちまちとなりました。前日終値を挟んで揉み合う展開でスタートしたダウ平均ですが、徐々に売りが優勢となると一旦30ドル安近くまで下落しました。下げ渋ると昼ごろにはプラスとなる場面もみられましたが、前日終値を小幅に上回ったところで上値が押さえられ、その後は小安い水準で軟調に推移しました。結局、ダウ平均は7ドル安の20,093ドルと小幅に反落して取引を終えています。また、S&P500株価指数も1ポイント安の2,294ポイントと続落となっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は5ポイント高の5,660ポイントと反発し史上最高値を更新しています
2.経済指標等
2016年10-12月期の米国内総生産(GDP)速報値は年率換算で前期比1.9%増となり前期から伸び率が低下し市場予想も下回りました。また、2016年12月の米耐久財受注額も前月比0.4%減となり増加を見込んでいた市場予想を下回っています。一方で2016年12月のミシガン大学米消費者態度指数確報値は98.5と前月から上昇し2004年1月以来13年ぶりの高水準となり市場予想を上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや不動産、生活必需品など8業種が下げ、エネルギーは1%近く下落しています。一方でヘルスケアと電気通信サービス、情報技術の3業種が上げています。
4.個別銘柄動向
決算で1株利益が市場予想を上回ったマイクロソフトが2%を超える上昇となり、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、決算を受けて目標株価の引き上げが相次いだインテル(INTC)も上げています。一方で1株利益が市場予想に届かなかったシェブロンが2%以上下げ、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなっています。ダウ平均構成銘柄以外では売上高見通しが慎重と受け止められたスターバックス(SBUX)が4%安と大きく下げています。決算で1株利益が市場予想と一致したハネウェル・インターナショナル(HON)は小幅に上げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%低い2.48%となりました。ドル円は114円台後半で推移しています
【VIEW POINT: 今日の視点】
外部環境に大きな動きがなかったことから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。利益確定の売りが出やすいなかで日経平均が底堅さをみせ、節目の19,500円を試すような展開となるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)