市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場はアップルの大幅高を支えに上昇 日本市場は米国株高で堅調なスタートか

NYダウ: 19890.94  △26.85 (2/1)
NASDAQ: 5642.65  △27.87 (2/1)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は上昇しました。アップル(AAPL)の上昇を受けて取引開始後まもなく100ドル高余りまで買われたダウ平均は、FOMCの結果発表を午後に控え様子見となるとなるなか昼前にマイナスに転じましたが、大きく下げることなく底堅さをみせるとその後は小幅高で推移しました。FOMCの結果がややハト派的として小幅に上げ幅を広げる場面もありましたが、買いは限定的で結局26ドル高の19,890ドルと4日ぶりに反発して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も27ポイント高の5,642ポイントと続伸となっています。

2.経済指標等
連邦準備理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)で予想通り金利を据え置きました。声明では新たに消費者や企業の景況感は足元で改善したとの文言が加わったものの、前回の景気認識がほぼ踏襲され、次回利上げ時期についての具体的な示唆はありませんでした。1月のADP全米雇用リポートで民間部門の雇用者数は24万6000人増加し市場予想を上回りました。また、1月の米ISM製造業景況感指数も56.0と前月から上昇し2014年11月以来の高水準となり市場予想を上回りました。 一方で2016年12月の米建設支出は年率換算で前月比0.2%減となり増加を見込んでいた市場予想を下回っています。1月の米新車販売台数も年率換算で1761万台となり市場予想を下回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が下げ、公益事業と不動産が1%を超える下落となりました。一方で情報技術やヘルスケアなど4業種が上げています。

4.個別銘柄動向
決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったアップルが6%を上回る上昇となり、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。その結果アップル1銘柄でダウ平均を50ドル以上押し上げています。新たな航空貨物の物流センターの建設と2000人超の採用計画を発表したアマゾン・ドット・コム(AMZN)も買われ、決算が市場予想を上回った医療保険大手のアンセム(ANTM)は大幅高となっています。一方で目標株価の引き下げを受けてエクソンモービル(XOM)や物流大手のUPS(UPS)が下げています。また、プラスチック容器のタッパーウェア・ブランズ・コーポレーション(TUP)は決算で売上高が市場予想に届かなかったことから大幅安となっています。なお、取引終了後に決算を発表したフェイスブック(FB)は売上高や1株利益が市場予想を上回ったことから時間外で上昇しています。

5.為替・金利等
長期金利は0.02%高い2.47%となりました。ドル円は113円台前半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高を受けて本日の日本市場は堅調なスタートが予想されます。こうしたなか本日もドル円の動向をにらみながらとなりそうですが、日経平均が25日移動平均線(昨日時点で19,211円)を試すような展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

バックナンバー


マネックスレポート一覧

当社の口座開設・維持費は無料です。口座開設にあたっては、「契約締結前交付書面」で内容をよくご確認ください。
当社は、本書の内容につき、その正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではございません。
提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更または削除されることがございます。当社は本書の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。本書の内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。内容に関するご質問・ご照会等にはお応え致しかねますので、あらかじめご容赦ください。

利益相反に関する開示事項

当社は、契約に基づき、オリジナルレポートの提供を継続的に行うことに対する対価を契約先金融機関より包括的に得ておりますが、本レポートに対して個別に対価を得ているものではありません。レポート対象企業の選定は当社が独自の判断に基づき行っているものであり、契約先金融機関を含む第三者からの指定は一切受けておりません。レポート執筆者、ならびに当社と本レポートの対象会社との間には、利益相反の関係はありません。