マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は小幅に反発 ナスダック総合株価指数は史上最高値を更新 日本市場は円高一服で買い優勢のスタートか
NYダウ: 20090.29 △37.87 (2/7)
NASDAQ: 5674.22 △10.67 (2/7)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場はこれまでに好決算を発表した銘柄に改めて買いが入り小幅に反発しました。上昇して始まったダウ平均はまもなく100ドル高余りまで上げ幅を広げ先月26日に付けた史上最高値(20,100ドル)を上回り20,155ドルまで上昇する場面もみられましたが、原油価格の下落を受けて昼前に上げ幅を縮めると午後は小幅高での推移となりました。結局ダウ平均は37ドル高の20,090ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も10ポイント高の5,674ポイントとなり3日に付けた史上最高値を更新しています。
2.経済指標等
2016年12月の米貿易収支の赤字額は前月比3.2%減の442億6200万ドルとなり3カ月ぶりに赤字額が縮小しました。また、2016年12月の米消費者信用残高は前月比141億6018万ドル増の3兆7628億9794万ドルとなっています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち生活必需品や情報技術などの6業種が上げました。一方でエネルギーや素材など5業種が下げ、エネルギーは1%を超える下落となっています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではボーイング(BA)とIBM(IBM)が1%を超える上昇となり、この2銘柄でダウ平均を35ドル押し上げました。一方でシェブロン(CVX)とメルク(MRK)が1%を上回る下落となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、決算で1株利益が市場予想を上回ったニューヨーク証券取引所などを運営するインターコンチネンタル取引所(ICE)や医療サービスのカーディナル・ヘルス(CAH)が買われました。決算が減収減益で売上高が市場予想に届かなかった高級服飾のマイケル・コース・ホールディングス(KORS)は10%安と急落しています。1月の既存店売上高が市場予想ほど伸びなかったカジュアル衣料のギャップ(GPS)も売られました。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%低い2.39%となりました。ドル円はやや円安となり112円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高に加えて、ドル円も112円台前半を付け円高が一服していることから本日の日本市場は買い優勢でのスタートが予想されます。こうしたなか円高への警戒は依然として強いとみられることから日経平均がどこまで上値をのばせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)