市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日米首脳会談は無事に通過 一段の円安で日経平均は80円高と続伸

1.概況
本日の日本市場は日米首脳会談を終え市場のセンチメントが一段と好転するなか、ドル円が一時114円台を付けるなどさらに円安となったことを受けて続伸となりました。134円高の19,513円と節目の19,500円を上回って寄り付いた日経平均は、朝方の買いが一巡するなかドル円が114円を割り込んだことで10時過ぎに39円高まで弱含みましたが、19,400円を前に底堅さをみせると再び上げ幅を三桁に広げる場面もみられました。持ち直した日経平均は19,500円をわずかに上回ったところで上値を押さえられ寄り付き直後に付けた本日の高値を上回ることはできませんでしたが、その後も19,400円台後半で堅調に推移し結局80円高の19,459円で取引を終えています。また、新興市場では東証マザーズ指数が3日ぶりに反発したほか、日経ジャスダック平均は続伸となり昨年来高値を更新しています。

2.個別銘柄等
決算発表が先週末にピークを迎えるなか決算に株価が大きく反応するものが幾つかみられました。通期の営業利益の見通しを市場予想を上回る水準に引き上げたことで先週末の取引終了後に決算を発表した国際石油開発帝石(1605)が4.9%高、そしてTHK(6481)が4.3%高と大きく上げています。太平洋セメント(5233)も4.2%高となり昨年来高値を更新しました。中間期(2016年4-9月期)まで減益だった営業利益がこの第3四半期(2016年4-12月期)に増益に転じたことが好感さました。一方で通期の売上高と営業利益を下方修正したそーせいグループ(4565)が3.2%安と大きく下げました。ライオン(4912)も7.6%安となっています。5割近い営業増益となった2016年12月期の実績と1割増益の今期見通しを発表しましたが、先週末に上場来高値を付けていたこともあって材料出尽くしから利益確定の売りが嵩みました。また、大塚家具(8186)は2016年12月期の決算が赤字となったことで5.6%安となっています。決算絡み以外ではメガバンクがしっかりでした。引けは小幅な上昇に止まりましたが、三菱UFJフィナンシャルグループ(8306)が一時2%高近くまで上昇して昨年12月12日に付けた昨年来高値を更新し売買代金トップとなっています。米連邦準備理事会(FRB)で金融規制を主導してきたタルーロ理事が4月5日前後に辞任すると伝わったこと受けトランプ新政権での金融規制緩和が加速するとの思惑から買いが入りました。4月1日から売買単位をこれまでの1,000株から100株に変更すると発表した三井不動産(8801)は買い先行でスタートしましたが、買いが続かず0.8%安となっています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
一目均衡表の雲の上限と25日移動平均線を抜けてきたことで上値余地が広がるなか、日経平均は先週末に500円近くも上げた翌営業日にも関わらず利益確定の売りをこなして続伸となりました。日米首脳会談を無事に通過したことで安心感も広がっていることから、今週は日経平均が1月4日に付けた昨年来高値(19,594円)を試しにいく場面がみられるかもしれません。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

バックナンバー


マネックスレポート一覧

当社の口座開設・維持費は無料です。口座開設にあたっては、「契約締結前交付書面」で内容をよくご確認ください。
当社は、本書の内容につき、その正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではございません。
提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更または削除されることがございます。当社は本書の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。本書の内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。内容に関するご質問・ご照会等にはお応え致しかねますので、あらかじめご容赦ください。

利益相反に関する開示事項

当社は、契約に基づき、オリジナルレポートの提供を継続的に行うことに対する対価を契約先金融機関より包括的に得ておりますが、本レポートに対して個別に対価を得ているものではありません。レポート対象企業の選定は当社が独自の判断に基づき行っているものであり、契約先金融機関を含む第三者からの指定は一切受けておりません。レポート執筆者、ならびに当社と本レポートの対象会社との間には、利益相反の関係はありません。