マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は小幅に高安まちまち ダウ平均は小幅に6営業日連続で史上最高値を更新 日本市場は円高で続落か
NYダウ: 20619.77 △7.91 (2/16)
NASDAQ: 5814.90 ▼4.54 (2/16)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は連日での史上最高値更新の後で利益確定の売りが出て小幅に高安まちまちとなりました。朝方は小幅に上昇する場面もみられたダウ平均ですが、30ドル高近くで上値が押さえられると売りが優勢となりマイナス圏での推移となりました。しかし、トランプ米大統領が近く発表するとされる減税策への期待も根強く下値も限定的で底堅さをみせると引けにかけて持ち直し結局7ドル高の20,619ドルと続伸となり小幅に6営業日連続で史上最高値を更新しています。一方でS&P500株価指数は2ポイント安の2,347ポイントと8営業日ぶりに反落となったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も4ポイント安の5,814ポイントとなり、こちらも8営業日ぶりに反落となっています。
2.経済指標等
2月の米フィラデルフィア連銀製造業景気指数は43.3と前月から上昇し市場予想を大きく上回って1984年1月以来の高水準となりました。また、1月の米住宅着工件数は年率換算で前月比2.6%減の124万6000戸となったものの、市場予想は上回っています。さらに先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比5千件増の23万9千件となり3週間ぶりに増加しましたが、市場予想ほどは悪化しませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業や電気通信サービス、不動産など6業種が上げ、公益事業は1%近く上昇しました。一方でエネルギー、一般消費財・サービス、ヘルスケアなど5業種が下げ、エネルギーは1%を超える下落となっています。
4.個別銘柄動向
決算で1株利益が市場予想以上だったネットワーク機器のシスコシステムズ(CSCO)が2%を超える上昇となりダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなっています。コカコーラ(KO)も2%近く上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、経営方針の見直しを行うことを明らかにした高級服飾のケイト・スペード(KATE)が急伸したほか、最終損益が赤字に転じたものの、1株当たりの損益が市場予想と一致した電力のデューク・エナジー(DUK)が大幅高となっています。一方で決算が減収減益だったハンバーガーチェーンのウエンディーズ(WEN)や、業績見通しが慎重と受け止められた食品のディーン・フーズ(DF)が大幅安となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.05%低い2.44%となりました。こうしたなかドル円は円高に振れ113円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場はドル円が一段と円高となっていることから続落でのスタートが予想されます。こうしたなか本日も日中はドル円の動向に神経質な展開となりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)