マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は小幅に高安まちまち ダウ平均は10営業日連続で史上最高値更新 日本市場は円高を嫌気して続落か
NYダウ: 20810.32 △34.72 (2/23)
NASDAQ: 5835.51 ▼25.12 (2/23)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場はトランプ政権での減税案への根強い期待感がある一方で高値警戒感もあり小幅に高安まちまちとなりました。上昇して始まったダウ平均は上値が伸び悩むと昼前にマイナスに転じましたが、30ドル安近くで下げ渋ると切り返し再びプラスとなりその後は小幅高での推移となりました。結局ダウ平均は34ドル高の20,810ドルと10営業日連続で史上最高値を更新して取引を終えています。また、S&P500株価指数も0.9ポイント高の2,363ポイントと反発しています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は25ポイント安の5,835ポイントと続落となっています。
2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比6千件増の24万4千件と2週連続で増加し市場予想を上回って悪化しました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が上げ、公益事業が1%を超える上昇となったほか、電気通信サービスも1%近く上げています。一方で資本財・サービス、一般消費財・サービスなどの4業種が下げています。
4.個別銘柄動向
決算が市場予想を上回ったヒューレット・パッカード(HPQ)が8%を超える上昇となり急伸しました。決算で1株利益が市場予想を上回った海洋油田掘削大手のトランスオーシャン(RIG)も大きく上げています。一方で投資判断や目標株価の引き下げが相次いだことで画像処理半導体大手のエヌビディア(NVDA)が急落しました。そのほか決算で1株利益が市場予想に届かなかったうえ、通期の1株利益の見通しを引き下げた食品大手のホーメル・フーズ(HRL)が大幅安となりました。さらに既存店売上高の見通しが市場予想を下回った百貨店のコールズ(KSS)も下げています。電気自動車メーカーのテスラ・モーターズ(TSLA)は最高経営責任者(CEO)が増資の可能性に言及したことで大幅安となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.04%低い2.37%となりました。こうしたなかドル円ではさらに円高が進み112円台後半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
ドル円が112円台を付け円高となっていることから本日の日本市場は続落でのスタートが予想されます。本日もドル円の動向に神経質な展開となりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)