マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は買い戻しが入り4日ぶりに反発 日本市場は米国株高と円安で続伸か
NYダウ: 20636.92 △183.67 (4/17)
NASDAQ: 5856.79 △51.64 (4/17)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は休場前のダウ平均が2カ月ぶりの安値を付けていたこともあって買い戻しが入り4日ぶりに反発しました。上昇して始まったダウ平均はじりじりと上げ幅を広げると引けにかけて一段高となり183ドル高の20,636ドルと高値圏で取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も51ポイント高の5,856ポイントとなりました。
2.経済指標等
4月のニューヨーク連銀製造業景況指数は5.2と前月から低下し市場予想も下回りました。4月の全米住宅建設業協会(NAHB)住宅市場指数も68とこちらも前月から低下し市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも金融、不動産、資本財・サービスが1%を超える上昇となったほか、情報技術と一般消費財・サービスも1%近く上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄はエクソンモービル(XOM)を除く29銘柄が上げました。なかでも目標株価の引き上げを好感してボーイング(BA)が2%近く上昇し、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。長期金利の上昇を受けてJPモルガン・チェース(JPM)やゴールドマン・サックス(GS)も堅調でした。ダウ平均構成銘柄以外では、画像処理半導体大手のエヌビディア(NVDA)が中国のネット検索最大手バイドゥにAIのプラットフォームを提供すると発表したことで大幅高となったほか、アリババ集団(BABA)傘下の金融会社が買収価格を引き上げた国際送金のマネーグラム・インターナショナル(MGI)も大きく上げています。一方で開発中の関節リウマチ治療薬が米食品医薬品局(FDA)の認可を得られなかったと発表した製薬のイーライリリー(LLY)が大幅安となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%高い2.25%となりました。ドル円はムニューシン米財務長官が「長期でみると準備通貨であるドルの強さは良いことだ」と述べたと伝わったことで円安に振れ109円近辺で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高と円安を受けて本日の日本市場は続伸でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が上値を伸ばし節目の18,500円を回復できるか、それとも18,500円を前に上値を押さえられるのかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)