マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は決算への期待から小幅に反発 ナスダック指数は史上最高値を更新 日本市場は小動きでのスタートか
NYダウ: 20981.33 △6.24 (4/27)
NASDAQ: 6048.94 △23.71 (4/27)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は取引終了後に控えるIT関連企業の決算発表への期待から小幅に反発しました。上昇して始まったダウ平均は上値が伸び悩むとまもなくして下落に転じ40ドル安近くまで売られましたが、昼過ぎに持ち直すとその後は小幅高で推移し結局6ドル高の20,981ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も23ポイント高の6,048ポイントとなり25日に付けた史上最高値を更新しています。
2.経済指標等
3月の米耐久財受注額は前月比0.7%増となりましたが、市場予想は下回りました。民間設備投資の先行指標となる非国防資本財から航空機を除いたコア受注も0.2%増となったものの、市場予想は下回っています。また、先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1万4000件増の25万7000件となり市場予想を上回って悪化しました。一方で3月の中古住宅販売仮契約指数は前月比0.8%低下の111.4となりましたが、市場予想は上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち6業種が下げ、電気通信サービスとエネルギーが1%を超える下落となりました。一方で情報技術や一般消費財・サービスなどの5業種が上げています。
4.個別銘柄動向
決算が市場予想を上回ったメディア・CATV大手のコムキャスト(CMCSA)が買われたほか、決算は初の最終赤字となったものの、赤字幅が市場予想より小さかったスポーツ用品大手のアンダーアーマー(UAA)が急伸しています。また、売上高が市場予想を上回った物流大手のUPS(UPS)も堅調でした。一方で決算が大幅減益となったアメリカン航空(AAL)やフォード・モーター(F)が大幅安となっています。なお、取引終了後に決算を発表したアマゾン・ドット・コム(AMZN)とグーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOG)は1株利益が市場予想を上回ったことから時間外で買われています。同じく取引終了後に決算を発表した半導体大手のインテル(INTC)は売上高が市場予想に届かなかったことから時間外で売られています。マイクロソフト(MSFT)も売上高が市場予想を下回り時間外で一時売られました。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%低い2.29%となりました。ドル円は111円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は外部環境に大きな動きがなかったことから小動きでのスタートが予想されます。大型連休前の週末ということもあって様子見となりやすいなかで方向感に乏しい一日となりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)