マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場はインテルや金融株の下げが重石となり小幅に反落 日本市場は連休の谷間で様子見か
NYダウ: 20940.51 ▼40.82 (4/28)
NASDAQ: 6047.61 ▼1.33 (4/28)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場はインテル(INTC)や金融株の下げが重石となり小幅反落となりました。小幅に上昇して始まったダウ平均ですが、直ぐに下落に転じると一時は50ドル以上下げるなど軟調な展開が続きました。結局ダウ平均は40ドル安の20,940ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も1ポイント安の6,047ポイントとなりました。
2.経済指標等
1-3月期の米実質GDP速報値は前期比年率換算で0.7%増に止まり市場予想を下回りました。また、4月の米ミシガン大学消費者態度指数確報値も97.0と速報値から1.0ポイント低下し市場予想を下回りました。一方で4月の米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)は58.3と前月から上昇し市場予想も上回りました。1-3月期の米雇用コスト指数も前期比0.8%上昇し市場予想を上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち電気通信サービス、金融、素材などの8業種が下げ、電気通信サービスは1%を超える下落となりました。一方で情報技術、ヘルスケア、エネルギーの3業種が上げています。
4.個別銘柄動向
決算で売上高が市場予想を下回った半導体大手のインテルが3%を超える下落となりダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。また、ゴールドマン・サックス(GS)やJPモルガン・チェース(JPM)といった金融株も軟調でした。決算で売上高が市場予想に届かなかったスターバックス(SBU)も売られたほか、身売りしない方針を示した出版大手のタイム(TIME)が急落しています。一方、決算で売上高と利益が市場予想を上回ったアマゾン・ドット・コム(AMZN)が上昇し上場来高値を更新しました。マイクロソフト(MSFT)も上場来高値を付けています。決算で売上は市場予想を小幅に下回ったものの、クラウド事業が好調だったことを評価した目標株価の引き上げなどを受けて買われました。決算が市場予想を上回ったハードディスクドライブのウエスタンデジタル(WDC)も大幅高となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%低い2.28%となりました。ドル円は111円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場も外部環境に大きな動きがなかったことから小動きでのスタートが予想されます。大型連休前の谷間ということもあって様子見となりやすいなかで方向感に乏しい一日となりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)