マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は高安まちまち ナスダック指数は史上最高値を更新 日本市場は堅調なスタートか
NYダウ: 20913.46 ▼27.05 (5/1)
NASDAQ: 6091.60 △44.00 (5/1)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え様子見となるなかダウ平均は小幅続落となりましたが、主力のハイテク株が軒並み買われたことでナスダック総合株価指数は反発し史上最高値を更新しています。また、S&P500株価指数も小幅に反発しています。前日終値を挟んで上下40ドル程度で一日を通して揉み合う展開となったダウ平均は27ドル安の20,913ドルで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が4ポイント高の2,388ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も43ポイント高の6,091ポイントとなり、4月27日に付けた史上最高値を更新しました。一時は6,100ポイントを付ける場面もありました。
2.経済指標等
4月の米ISM製造業景況感指数は54.8と前月から低下し市場予想も下回りました。また、3月の米個人消費支出(PCE)も前月比横ばいとなり市場予想を下回りました。変動の激しい食品とエネルギーを除いたPCEコアデフレータは前年同月比1.6%上昇となっています。3月の米個人所得は前月比0.2%増となったものの、市場予想は下回りました。3月の米建設支出も前月比0.2%減となり増加を見込んでいた市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち電気通信サービスや公益事業、生活必需品などの6業種が下げました。一方で情報技術、不動産、金融などの5業種が上げています。
4.個別銘柄動向
主力のハイテク株が軒並み堅調で、アップル(AAPL)が2%高となりダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなったほか、マイクロソフト(MSFT)やフェイスブック(FB)、アマゾン・ドット・コム(AMZN)、グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)なども上昇しています。また、ニュース動画配信でブルームバーグと提携すると報じられたツイッター(TWTR)も大幅高となっています。さらにメディア大手の21世紀フォックス(FOXA)が資産運用大手のブラックストーン(BX)と共同で同社の買収を模索していることが明らかになった放送大手のトリビューン・メディア(TRCO)も大きく上げています。一方で決算が減収減益だった衛星テレビのディッシュ・ネットワーク(DISH)が下げています。開発中のアルツハイマー病治療薬の臨床試験で前向きな結果が得られなかったバイオ医薬のニューロトロープ(NTRP)は急落となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.04%高い2.32%となりました。ドル円は111円90銭台で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場はドル円がやや円安となっていることもあって堅調なスタートが予想されます。大型連休の谷間で様子見となりやすいなか、日経平均が一目均衡表の雲の上限(19,287円)を一日を通して上回って推移できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)