マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は良好な経済指標を好感して反発 主要3指数が揃って史上最高値を更新 日本市場は米国株高で続伸か
NYダウ: 21144.18 △135.53 (6/1)
NASDAQ: 6246.83 △48.31 (6/1)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は良好な製造業や雇用関連の経済指標を好感して反発し、主要3指数が揃って史上最高値を更新しました。朝方は小幅に下げる場面もあったダウ平均ですが徐々に上げ幅を広げると午後に一段高の展開となりました。ダウ平均は135ドル高の21,144ドルと高値引けとなり、3月1日に付けた史上最高値を3ヵ月ぶりに更新して取引を終えています。また、S&P500株価指数も18ポイント高の2,430ポイントとなり、5月26日に付けた史上最高値を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も48ポイント高の6,246ポイントとなり、こちらも5月26日に付けた史上最高値を更新しています。
2.経済指標等
5月の米ISM製造業景況感指数は54.9と前月から0.1ポイント上昇し市場予想も上回りました。5月のADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数も25万3000人増となり市場予想を上回っています。一方で5月の米新車販売台数 は年率換算で1666万台となり市場予想を下回りました。4月の米建設支出も前月比1.4%減となり市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも金融とヘルスケア、素材が1%を超える上昇となっています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が上げました。なかでもユナイテッドヘルス・グループ(UNH)が2%を超える上昇となりダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなったほか、前日に大きく売られたゴールドマン・サックス(GS)も2%近く上げています。一方でナイキ(NKE)が1%近く下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなっています。ダウ平均構成銘柄以外では、ドイツの道路建設機械メーカーの買収を発表した農機・建機大手のディア(DE)が買われ52週高値を更新しています。決算で売上高が市場予想を上回った1ドルショップのダラー・ゼネラル(DG)も大幅高となっています。赤字決算とあわせて発表した業績見通しが市場予想に届かなかったヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)は大幅安となっています。
5.為替・金利等
長期金利は良好な経済指標を受けて0.01%高い2.21%となりました。ドル円はやや円安に振れ111円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場で主要3指数が揃って史上最高値を更新したことから本日の日本市場は続伸でのスタートが予想されます。今晩に米雇用統計の発表を控え様子見となりやすいなかで日経平均が19,900円を超えてどこまで上値を伸ばせるのかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)