市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は金利上昇や冴えない経済指標を受けて下落 日本市場は米国株安で続落か

NYダウ: 21320.04  ▼158.13 (7/6)
NASDAQ: 6089.46  ▼61.39 (7/6)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は金利上昇や雇用関連の経済指標が冴えなかったことを受けて下落しました。下げて始まったダウ平均は140ドル安まで売られると一旦切り返し60ドル安程度まで持ち直す場面もありましたが、午後に再び下げ幅を広げ取引終盤には170ドル安余りまで下落しました。結局ダウ平均は158ドル安の21,320ドルと続落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も61ポイント安の6,089ポイントと反落しています。

2.経済指標等
6月の米ADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数は15万8000人増に止まり市場予想を下回りました。また、先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比4000件増の24万8000件となり改善を見込んでいた市場予想を上回って悪化しています。さらに5月の米貿易収支の赤字額は前月比2.3%減の465億7500万ドルと減少したものの、市場予想を上回る赤字となっています。一方で6月の米ISM非製造業景況感指数は57.4と前月から上昇し市場予想も上回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでも電気通信サービスと不動産が2%前後の下落となったほか、ヘルスケアとエネルギー、一般消費財・サービスも1%を超える下げとなっています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄はデュポン(DD)とウォルマート・ストアーズ(WMT)、マクドナルド(MCD)の3銘柄を除く27銘柄が下げました。そのなかでも目標株価の引き下げを受けてゼネラル・エレクトリック(GE)が4%近く下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなったほか、インテル(INTC)も2%余りの下げとなっています。また、米食品医薬品局(FDA)から癌免疫治療薬の臨床試験の差し止めを命じられたメルク(MRK)も1%を超える下落となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、米道路安全保険協会の衝突試験で主力セダンが最高評価を得られなかった電気自動車のテスラモーターズ(TSLA)が大幅安となり、6月の既存店売上高が大きく落ち込んだ女性向け衣料・雑貨のエル・ブランズ(LB)も急落しています。一方で同業が買収を発表したネット通販やテレビショッピングを展開するHSN(HSNI)が買収価格にさや寄せする格好で急伸しています。

5.為替・金利等
長期金利は、欧州中央銀行(ECB)が公表した6月の理事会の議事要旨を受けてECBが近く金融緩和策の出口に向かうとの見方が強まり欧州の金利が上昇した流れを受けて0.04%高い2.36%となりました。ドル円は113円台前半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株安を受けて本日の日本市場は下落してのスタートが予想されます。米雇用統計の発表を控えた週末で様子見となりやすいなかで日経平均が下げ渋る展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

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