マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
ダウ平均は横ばいもナスダック総合指数は上昇 やや円高進み日本市場は反落してのスタートへ
NYダウ: 21409.07 △0.55 (7/11)
NASDAQ: 6193.31 △16.91 (7/11)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
昨日の米国株式市場で主要3指数は横ばい、反落、続伸とまちまちでした。注目度の高い経済指標の発表がなくイエレンFRB議長の議会証言を翌日に控えるなか、小動きで始まったダウ平均はいったんマイナスに転じた後再びプラスに転じジリジリと上げ幅を広げました。ただ、トランプ大統領の長男がロシアと接触した際のメールを公表し、クリントン氏が不利になる情報提供の申し出を受けたことが明らかになると、「ロシアゲート疑惑」の再燃が懸念されダウ平均はマイナスに転じて下げ幅を130ドル近くまで広げる場面がありました。その後再び盛り返したダウ平均は結局55セントのプラスとほぼ横ばいで取引を終えました。S&P500は1ポイント安の2,425ポイントと3日ぶりに反落した一方で、ハイテク株が堅調だった流れを受けナスダック総合指数は16ポイント高の6,193ポイントと3日続伸となりました。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
S&P500業種別指数はエネルギーと情報技術の2業種のみ上昇しました。下落した9業種の中では金融と電気通信サービスが0.7%近い下げとなっています。
4.個別銘柄動向
アルファベット(GOOGL)、フェイスブック(FB)、アップル(AAPL)、エヌビディア(NVDA)などの主要ハイテク株が上昇しました。また、電気自動車のテスラ・モーターズ(TSLA)は主力モデルの「モデル3」の本格的な生産拡大に向けサービスセンターを拡充すると発表したことが材料となり上昇しました。また、製薬のアリーナ・ファーマシューティカルズ(ARNA)が急伸しました。肺疾患の新薬の試験結果が良好だったと発表したことが材料視されました。一方で写真や動画の共有アプリのスナップ(SNAP)が大幅安となりました。証券会社の投資判断引き下げが嫌気されました。
5.為替・金利等
米長期金利は0.01%低い2.36%となりました。ドル円は「ロシアゲート疑惑」問題が嫌気されて一時は113円70銭程度まで円高が進みました。朝方は114円近辺で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
やや円高が進んだことに加えて、日経平均は昨日上昇したこともあって本日は反落してのスタートが予想されます。イエレンFRB議長の議会証言を今夜に控えるなかで、下げ幅を大きく広げずに年初来高値更新をうかがえる水準をキープできるか注目されます。
(マネックス証券 プロダクト部 益嶋 裕)