マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
先週末のダウ平均は良好な米雇用統計を受け8日連続で史上最高値を更新 日本市場は米国株高と円安で反発か
NYダウ: 22092.81 △66.71 (8/4)
NASDAQ: 6351.56 △11.22 (8/4)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
先週末の米国市場は良好な雇用統計を受けて上昇し、ダウ平均が9日続伸となり連日で史上最高値を更新しています。上昇して始まったダウ平均はしばらくしてわずかにマイナスとなる場面もみられましたが、大きく下げることなく底堅さをみせると直ぐに切り返しその後はプラス圏で堅調に推移しました。引けにかけて上げ幅を広げたダウ平均は結局66ドル高の22,092ドルと高値引けとなり、8日連続で史上最高値を更新しています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も11ポイント高の6,351ポイントと3日ぶりに反発しています。
2.経済指標等
7月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比20万9000人増となり市場予想を上回りました。失業率も前月から0.1ポイント低下し4.3%に改善しています。平均時給も前月から伸びがやや加速し市場予想を上回ったものの、前年同月比で2.5%の増加に止まっています。6月の米貿易収支の赤字額は前月比5.9%減の436億4200万ドルで、赤字額は市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち金融や素材、電気通信サービス、エネルギーなどの8業種が上げました。一方で公益事業やヘルスケア、生活必需品の3業種が下げています。
4.個別銘柄動向
金利上昇を受けて金融株が買われゴールドマン・サックス(GS)が2%を超える上昇となりダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなったほか、JPモルガン・チェース(JPM)も1%を上回る上昇となっています。また、ホーム・デポ(HD)も1%以上上げ、ゴールドマン・サックスとホーム・デポ、JPモルガン・チェースの3銘柄でダウ平均を60ドル余り押し上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、決算で1株利益が市場予想を上回った口コミ情報サイトのイェルプ(YELP)と、決算で売上高などが市場予想を上回った小型カメラのゴープロ(GPRO)が急伸しています。一方、決算で既存店売上高が減少したハンバーガーチェーンのシェイクシャック(SHAK)が大幅安となっています。
5.為替・金利等
先週末の長期金利は良好な雇用統計を受けて0.04%高い2.26%となりました。こうしたなかドル円は円安に振れ110円台後半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高と円安を受けて本日の日本市場は上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が20,000円の節目を回復して、一目均衡表の雲の上限(20,038円)を抜けられるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)