マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米株安と円高進行受け日経平均は77円安と4日続落 今週はジャクソンホールでの講演に注目
1.概況
本日の日経平均は77円安の1万9393円と続落しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。先週末の米国市場で主要指数が続落したこと、ドル円が109円台前半まで円高に振れた一方で金曜日の日経平均が200円以上の下げとなっていたことからか本日の日経平均は39円高と小幅に反発して寄り付きました。日経平均は寄り付きが1日の高値となるとすぐにマイナスに転じ、その後はほとんど反発することなく徐々に下げ幅を広げました。前引け前に104円安と1日の安値を付けた日経平均は、前場を85円安で終えると後場に入り安値圏でのもみ合いとなりました。結局日経平均は77円安で取引を終え4日続落となりました。東証1部の売買代金は1兆7534億円と2兆円を割り込む低水準でした。東証33業種は金属製品や電気・ガス業など17業種が上昇した一方で証券商品先物や銀行業など16業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが下げました。売買代金トップの任天堂(7974)が1%安となったほか、三菱UFJ(8306)、ソフトバンクグループ(9984)、ソニー(6758)、みずほ(8411)、三井住友(8316)、KLab(3656)がいずれも下げています。売買代金2位に入ったトヨタ自動車(7203)は0.6%高となりました。また売買代金9位に入ったペッパーフードサービス(3053)は13%近い大幅高となり上場来高値を更新しました。好業績や株式分割の発表、東証1部への指定などが重なったことで株価は本日で10日続伸となっています。その他材料が出たところでは、防犯カメラシステムなどを手がけるあいホールディングス(3076)が9%近い大幅安となりました。先週末に発表した前期決算は増収増益で着地し、今期も増収増益予想としましたが物足りないとの見方から売られたようです。また、日経ヴェリタスの「テンバガー銘柄特集」でピックアップされた液体研磨剤大手のMipox(5381)はストップ高となりました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は米株安と円高という悪材料を受け4日続落となりました。今週は北朝鮮問題やトランプ政権での人事の動向、24日から26日にかけて開催されるジャクソンホールでのシンポジウムなどが材料となりそうです。特にジャクソンホールでのシンポジウムはイエレンFRB議長やドラギECB総裁などが講演を行う予定となっており講演内容に高い注目が集まっています。過去には同シンポジウムでバーナンキ元FRB議長が量的金融緩和第2弾(QE2)の実施を示唆したことなどから、今回も今後の金融政策について何らかの示唆が行われるか注目されます。
(マネックス証券 プロダクト部 益嶋 裕)