マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
先週末の米国市場は小幅に高安まちまち ダウ平均は税制改革への期待から上昇 日本市場は引き続きこう着感の強い相場展開か
NYダウ: 21813.67 △30.27 (8/25)
NASDAQ: 6265.64 ▼5.68 (8/25)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
先週末の米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。ジャクソンホールでの講演でFRBイエレン議長とECBドラギ総裁からともに金融政策に関する言及がないなか、コーン国家経済会議委員長がトランプ大統領は来週から税制改革に向けた動きを本格化させると語ったと伝わり税制改革への期待からダウ平均とS&P500株価指数は3日ぶりに反発しましたが、一部の主力ハイテク株に売りが出たことでナスダック総合株価指数は3日続落となりました。上昇して始まったダウ平均はしばらくして120ドル高余りまで買われましたが、その後上げ幅を縮めると結局30ドル高の21,813ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も4ポイント高の2,443ポイントとなっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は5ポイント安の6,265ポイントと3日続落となっています。
2.経済指標等
7月の米耐久財受注額は前月比6.8%減となり市場予想も下回りました。ただ、民間設備投資の先行指標とされる非国防資本財から航空機を除いたコア資本財は前月比0.4%増となり市場予想を上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち電気通信サービスやエネルギー、資本財・サービスなどの9業種が上げました。一方でヘルスケアと情報技術が下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では、ホーム・デポ(HD)やウォルト・ディズニー(DIS)が1%近く上げました。一方でボーイング(BA)が1%を超える下げとなっています。ダウ平均構成銘柄以外では、決算で売上高が市場予想を上回った外部記憶装置メーカーのピュア・ストレージ(PSTG)や、決算で最終赤字幅が縮小したデータ解析ソフトのスプランク(SPLK)が急伸しています。決算で1株利益が市場予想を下回ったゲーム専門店のゲームストップ(GME)と既存店売上高が市場予想を下回った化粧小売りのアルタ・ビューティー(ULTA)は急落しています。
5.為替・金利等
先週末の長期金利はジャクソンホールの経済シンポジウムでFRBイエレン議長から金融政策に関する言及がないなか0.03%低い2.16%となりました。ドル円は109円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が小幅に高安まちまちとなり材料になりにくいことから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は引き続きこう着感の強い相場展開が続きそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)