マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は冴えない経済指標が上値を押さえるなか小幅に高安まちまち 日本市場は配当落ちで下落してのスタートか
NYダウ: 22284.32 ▼11.77 (9/26)
NASDAQ: 6380.16 △9.57 (9/26)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は冴えない経済指標が上値を押さえるなか小幅に高安まちまちとなりました。上昇して始まりしばらくして70ドル高余りまで買われたダウ平均ですが、上値が伸び悩むと上げ幅を縮めその後は小幅高の推移となりました。前日終値近辺では底堅さをみせていたダウ平均ですが、引けにかけてマイナスに転じると結局11ドル安の22,284ドルと4日続落となっています。一方でS&P500株価指数が0.1ポイント高の2,496ポイントとわずかに反発したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も9ポイント高の6,380ポイントと反発しています。
2.経済指標等
9月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数は119.8と前月から低下し市場予想も下回りました。また、8月の米新築住宅販売件数も年率換算で前期比3.4%減の56万戸となり市場予想を下回っています。7月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で主要20都市圏の住宅価格指数は前年同月比5.8%上昇となり市場予想と一致しています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち電気通信サービスや素材、エネルギー、ヘルスケアなどの8業種が下げました。一方で情報技術と不動産、生活必需品の3業種が上げています。
4.個別銘柄動向
目標株価の引き上げを受けてアップル(AAPL)が2%近く上昇し、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、決算が市場予想を上回った金融データ会社のファクトセット・リサーチ・システムズ(FDS)と無償基本ソフト関連サービスのレッドハット(RHT)が大幅高となったほか、同じく決算が市場予想を上回ったクルーズ大手のカーニバル(CCL)も3%近く上げています。一方、決算で既存店売上高が市場予想を下回った外食のダーデン・レストランツ(DRI)が大幅安となっています。JPモルガン・チェース(JPM)も投資判断の引き下げを受けて軟調でした。
5.為替・金利等
長期金利は、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が講演で物価停滞は一時的で利上げが緩やかすぎることに慎重であるべきとの見解を示したことで早期の利上げ観測が高まり0.01%高い2.23%となりました。こうしたなかドル円は円安となり112円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
ドル円が円安となっているものの本日の日本市場は配当落ちの影響から下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が130円程度とみられる配当落ちを一日でどれだけ埋められるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)